民法・司法試験令和3年第5問肢イを検討しよう

【前回のあらすじ】

前回まで民法司法令和3年5問肢アを検討いたしました。
次は,肢イです。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

普通です。

スク東先生:なるほど,まあ,体調管理をしっかりしていきましょう。
それでは早速,問題の検討を始めていきましょう。

民法司法令和3年5問肢イです。

「イ.時効の利益の放棄は債務者の意思表示のみにより効力を生じ,債権者の同意を要しない。」

正解はどうでしょう。

正しいです。

スク東先生:そうですね。なんでですか?

えっと,条文には,そんな要件なかったような気がします。

スク東先生:なるほど,確認してみましょう。

(時効の利益の放棄)
第146条
時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。

スク東先生:確かに,債権者の同意という要件ないですね。

はい,そうなんですが・・・。実際,ここまで押さえられないですね。

スク東先生:そうですね。ということで,例によって意味を考えていきたいです。どうでしょう。

うーん,債権者の同意というのは,債権者の手続保障のことをいってます。

スク東先生:おおいいですね。ポイントとらえてます。手続保障が必要な場合というのは,どういうことが一般に想定されるでしょう。

そうですね。同意が必要だとされているもの(本件では債権者)を保護すべき場合だと思います。

スク東先生:はい,その通りですね。意思表示は本来,表意者が自由できるはずです。それを制限するのは合理的な理由が必要ですからね。時効の放棄で,債権者を保護する必要はありますか。

うーん,ないように思います。時効で消滅するはずだった債権が消滅しなくなるだけですからね。

スク東先生:そうですね。まあ,時効完成したということなので,債権者はそこまで,ほったかしにしていたわけです。そんな債権者を保護する必要はないですね。

なるほど,だから債権者の同意が不要と推定できるわけですね。よくわかりました。

スク東先生:よかったです。今回は,触れていませんが援用(145条)も債権者の同意なくできます。そういった意味でも,放置していた債権者を保護する必要はないと整理すればよいでしょう。

わかりました。あと,先生,今度1月30日は,スク東の勉強会ですね。

スク東先生:そうですね。今回は,行政法を実施します。大枠から考えることを大切にして解説していく予定です。もし,時間があいましたら,ぜひ,いらしてください。

ということで,今日はこの辺りで終わりしますね。それでは,この続きは,来週お楽しみに。

カテゴリー: 民法・商法・民事訴訟法, 令和3年 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中