予備試験の論文試験お疲れでした。

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平成29年司法試験民法(解説編)
平成29年予備試験民法(解説編)
平成28年予備試験民法(解説編)
平成27年予備試験民法(解説編)

まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験30年7問(民法)肢アの検討が終わりました。その続きを検討する予定でしたが,なにか言いたいことがあるようですよ。少しだけ聞いてみましょう。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速はじめていきましょう。

考えている

えっと,前回のつづきで肢イですね。

まあそう行きたいのですが,今日はちょっと違った話をしたいと思います。昨日は,予備試験の論文試験がありましたね。

東花子さん

おお,やっぱりその話ですか。

はい,受講生からも昨日いろいろ連絡を受けまして,「できることやってきました」的なことを皆さんにいっていただきましたよ。

考えている

なるほど,そうなんですね。

ええ,とにかく受験された方,試験お疲れ様でした。
これから合格発表まで,時間があります。モチベーションを維持するのは,大変だと思いますが,勉強は継続してほしいですね。

東花子さん

確かに,勉強をやらないと実力も落ちてしまいますからね。でも,実際は,なかなか難しいそうです。

はい,本当にそうですよね。ですので,私もモチベーションを維持するにあたって貢献したいと考えているんですよ。

考えている

へー,そうなんですね。先生何かやるんですか?

いやー,実は,今度,無料勉強会を開催します。(7月28日16:00~17:30)
(詳細は,こちら

東花子さん

なるほど,そうなんだ。あらー,テーマは民法改正なんですね。

はい,来年からは予備試験も民法改正となります。そう言った意味でもぴったりかなと思ってご案内しました。
無料なので,ぜひ参加をご検討ください。

考えている

へー,私も行ってみよう。

ありがとうございます。考える説明を心がけたいと思いますので,ぜひ楽しみにしてくださいね。
では,今日も時間となりましたので終わりにします。この続きは,また来週お楽しみに。



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予備試験30年7問(民法)肢アを検討する 第3回 相続放棄と詐害行為取消権(民法424条2項)その2

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験30年7問(民法)肢「ア.相続の放棄は,相続の放棄をした債務者が債務の履行を長期間怠るなど背信性の程度が著しい場合に限り,詐害行為取消権の対象となる。」を検討することになりました。
結論は誤りだということになりましたが,なぜかという話になりました。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速はじめていきましょう。
条文も載せておきますね。

(詐害行為取消請求)
改正第424条
1 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
2 前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
3 債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
4 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。

(詐害行為取消権)
現行第424条
1 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者又は転得者がその行為又は転得の時において債権者を害すべき事実を知らなかったときは、この限りでない。
2 前項の規定は、財産権を目的としない法律行為については、適用しない。

結局,遺産分割と今回の相続放棄との違いを少し考慮するという話でした。
整理できましたか。

東花子さん

うーん,よく分かりませんでした。

なるほど,それでは一緒に考えていきましょう。
いきなりポイントになってしまうのですが,遺産分割の場合と相続放棄の場合で,前提として想定されている利益状況が違うんですよ。

東花子さん

えっ,どういうことですか。

いやいや。ここは具体的に考えると分かるのですが,相続放棄がされる多くの場合,被相続人の財産がマイナスであることが想定されてます。

東花子さん

なるほど,確かに負債を包括承継(896条)するのは,相続人が可哀そうですからね。

はい,そのための相続放棄です。ということは,一般的に相続放棄は詐害行為にならないんですよ。

東花子さん

そうか,放棄してもらった方が,債務者の責任財産が減らないので,債権者にとってもいいですからね。

ええ,ただ問題のケースは,相続財産が,たまたまプラスときの相続放棄はどうかという問題なんですよ。
正直,相続財産そのものを,債権者は把握して取引しているわけではありません。
そうすると,そこまでは債権者を保護しない。詐害行為に当たらないと説明すれば良いわけです。

考えている

なるほど,そう考えると遺産分割の時は,詐害行為になるというのも分かりますね。財産がプラスの時に行われるでしょうから。

そうですね。確かに,債権者は,積極財産として相続財産を責任財産とは見ていません。ただ,遺産協議を普通にやれば債務が返せるのに,それをしないというのは,詐害性がありそうです。

花子さん

そうか,その辺りをみて判例は,結論を持って行っているんですね。よく分かりました。

はい,やはり当事者目線になって利益状況を考えることが大事です。
ただ,覚えてもすぐに忘れてしまいますよ。ぜひ,気を付けましょう。
それでは,今日も時間となりましたので終わりにします。この続きは,また来週お楽しみに。



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予備試験30年7問(民法)肢アを検討する 第2回 相続放棄と詐害行為取消権(民法424条2項)その1

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験30年7問(民法)肢アを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験30年7問(民法)肢「ア.相続の放棄は,相続の放棄をした債務者が債務の履行を長期間怠るなど背信性の程度が著しい場合に限り,詐害行為取消権の対象となる。」を検討していきます。

結論は,どうですか。

考えている

誤ってますね。

そうですね。どうしてでしょうか。

東花子さん

どうやら判例があるようです。(最判昭49.9.20)

なるほど,それだと。

考えている

そうですね。ただの暗記ですね。

はい,やはり意味を確認しないといけません。併せて,条文を確認しましょう。

(詐害行為取消請求)
改正第424条
1 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
2 前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
3 債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
4 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。

(詐害行為取消権)
現行第424条
1 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者又は転得者がその行為又は転得の時において債権者を害すべき事実を知らなかったときは、この限りでない。
2 前項の規定は、財産権を目的としない法律行為については、適用しない。

東花子さん

おお,改正法もあがってますね。

そうですね。今後は,改正法が重要になりますからね。
まあ,現行,改正法でも本件の場合,取扱いは変わらないでしょうね。

東花子さん

えっ,なんででしょう。

いやいや,相続放棄の場合,財産権を目的としない法律行為(424条2項)で,この条文は現行法も,改正法も変わっていないじゃないですから。

花子さん

なるほど,確かに。良かったぁ。

ただ,なぜ相続放棄が「財産権を目的としない法律行為」となるんでしょうかね。

考えている

うーん,本人の意思を尊重べき身分行為だからではないでしょうか。

なるほど。ただ,よくこの話と比較される遺産分割(最判平11.6.11)は,詐害行為の対象となります。
遺産分割も本人の意思を尊重すべき身分行為ともいえそうですが,相続の放棄とは結論が分かれてますね。

東花子さん

確かに,よく聞く話ですね。なんでだろう。

はい,そうですね。この機会にそこを整理することにしますか,過去問を通して周辺知識を押さえるのが大事ですからね。

東花子さん

わかりました。ぜひ,考えてみます。

いい返事です。ぜひやってみてください。整理する際には,実際の場面をイメージしましょう。
そうすると,相続の放棄と遺産分割の違いがはっきり分かりますよ。
それでは,今日も時間となりましたので,終わりします。この続きは,また来週お楽しみに。



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予備試験30年7問(民法)を検討する 第1回 導入編

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
本日から,予備試験平成30年第7問民法を検討していきます。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。調子はどうですか。

考えている

まあまあですね。

そうですか。とにかく,コツコツやっていきましょう。

では,問題はこちら

予備試験30年7問(民法)
詐害行為取消権に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

  • ア.相続の放棄は,相続の放棄をした債務者が債務の履行を長期間怠るなど背信性の程度が著しい場合に限り,詐害行為取消権の対象となる。
  • イ.不動産の買主は,その売主がその不動産を第三者に贈与した場合,それによって売主が無資力となったとしても,当該贈与を詐害行為取消権の対象とすることができない。
  • ウ.詐害行為取消権の対象となる贈与の目的物が不可分なものであるときは,その価額が債権額を超過する場合であっても,贈与の全部について取り消すことができる。
  • エ.贈与が虚偽表示に該当することを知らない転得者との関係において,当該贈与を詐害行為取消権の対象とすることはできない。
  • オ.債務者が自己の第三者に対する債権を譲渡した場合において,債務者がこれについてした確定日付のある債権譲渡の通知は,詐害行為取消権行使の対象とならない。

1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ

東花子さん

うーん。なるほど,詐害行為取消権の問題ですね。

はい,この機会にしっかり,確認していきましょう。
それでは,さっそく検討しようと思ったのですが,長くなりそうなので,今日はここまでとします。
では,この続きは,また来週。お楽しみに。



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予備試験30年6問(民法)肢オを検討する 第12回 法定地上権の事例を考える(4)(最判昭29.12.23) その2

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験30年6問(民法)肢「オ.AとBが共有する甲土地上にAが所有する乙建物があるところ,Aが甲土地の共有持分について抵当権を設定した場合において,抵当権の実行によりCがその共有持分を取得したときは,法定地上権が成立する。検討することになりました。」結論は,誤りと分かったのですが,例によって意味を検討することになりました。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,やっていきましょう。
条文も載せておきますね。

(法定地上権)
第388条
土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。

結局,問題の所在は,なんでしたか?

考えている

えっと土地にはAの持分があります。そして建物の所有者はAです。ですので,その限りにおいて法定地上権が成立するのではという話でした。

そうですね。ただ,前回確認した通り,判例(最判昭29.12.23)は法定地上権を否定してましたね。

東花子さん

はい,それがなぜかというのを考えるのが前回までの話でした。

そうでしたね。それで,考えを整理してきましたか。

考えている

まあ,一応。結局,Aの法定地上権が成立すると,結果的にBの土地の持分にも,負担が発生するのが大きいと思いました。

そうですね。BはAと賃貸借契約を結べます。法定地上権を認めるのは,私的自治に介入しすぎという問題意識なんでしょう。
あとは,388条も第三者に不利益がが生じる場合は適用しない趣旨だととかいっておけば,良いでしょう。

東花子さん

なるほど,筋を通しておけばいいのですね。

はい,とにかく,理解をするには,論理を意識すること大事です。こんな感じでコツコツやっていきましょう。
それでは今日も時間となりましたので終わりにします。
この続きは,また来週お楽しみに。



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