刑事訴訟法・令和3年第19問肢イを考えてみよう その1

【前回のあらすじ】

刑法の令和3年第19問肢イの検討を始めていきます。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

まあまあですかね。

スク東先生:そうですか。とにかく、体調には気を付けていきましょう。

では、早速、予備試験令和3年第19問肢「イ.刑事訴訟法では起訴独占主義が採られているため,起訴・不起訴について検察官の判断を一切経ることなく,事件が公訴提起されることはない。」を検討してきます。

まず、結論はどうでしょうか。

これは、正しいです。

スク東先生:そうですね。なんでしょう。

えっと、条文があるようです。(247条)

刑事訴訟法第247条
公訴は、検察官がこれを行う。

スク東先生:なるほど、確かにそうですね。なんででしょう。

問題文にもあるように、起訴独占主義が採用されているからです。

スク東先生:なるほどね、結論はあっているのですが、いろいろ確認していきたいです。まず、どうして起訴独占主義が採用されているのでしょう。

そうですね。刑事訴訟では、当事者主義が採用されています。そして、検察官は、法律の専門官なので、そこに任されば適正かつ公正に運用されるということでしょう。

スク東先生:いいですね。制度の大枠から説明すれば、当たらずも遠からずの説明になります。とにかく、大枠から考える工夫したいですね。あと、問題文でちょっと気になる点あるんですが、わかります?

えっ、なんだろう。

スク東先生:いやぁ、よーく読んでみてくださいよ。

もしかして、「起訴・不起訴について検察官の判断を一切経ることなく」というところですか。

スク東先生:そうそう。ちょっと、意味深ですよね。

確かに、これってどういう意味でしょうか?

スク東先生:うーん、そこをちょっと、調べてもらいたいんだよね。

なるほど、ただ聞くのではなく探すプロセスが大事なんですね。

スク東先生:そういうこと、その方が勉強になるわけだから。

わかりました。じゃあやってみようと思います。

スク東先生:はい、ぜひ頑張ってみてください。ただ、やみくもにやるのもあれなので、方向性だけ。結局、検察官に起訴するか否かの裁量があるんですが、濫用の恐れもあるので、別の制度があります。その辺りを問うているので、この機会に整理してみてください。

わかりました。

スク東先生:それでは、今日はこの辺りで終わりにします。この続きはまた、来週お楽しみに。

カテゴリー: 刑事訴訟法 | コメントをどうぞ

刑事訴訟法・令和3年第19問肢アを考えてみよう その2

【前回のあらすじ】

刑法の令和3年第19問肢「ア.司法警察員は,犯罪の捜査をしたときは,例外なく,速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。」の検討をすることになりました。
条文に答えがあるのですが、押さえるにあたって「なぜ」を考えてみることが大事なようです。
東さんは、キチンとやれるでしょうか。一緒に整理していきましょう。

それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

まあ、普通でしょうか。

スク東先生:それはなによりです。とにかく、コツコツやっていきましょう。前回の続きですね。

予備試験令和3年第19問
肢「ア.司法警察員は,犯罪の捜査をしたときは,例外なく,速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。」

刑事訴訟法第246条
司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。

スク東先生:条文をみれば、結論は、誤っていることがわかるのですが。

はい、「なぜ」を考えるというのが大事という話でしたね。

スク東先生:はい、それが前回の宿題でした。うまく整理できましたか。

はい、そうですね。基本的に、刑事捜査した後は、起訴するか否かは検察官なので、情報をわたすべきだとは思うのですが、全部わたすのも大変かなと感じました。

スク東先生:方向性はいいですね。実際の運用をイメージできてます。前回のヒントを活用できてます。
ただ、「大変だ」ということをもうちょっと説明するといいかもしれません。

うーん。

スク東先生:ちょっと、つまってしまいましたね。こういうのも、あんまり難しく考えるのはよくないですね。単純に、検察官と司法警察員でどっちが数多そうですかね。

なるほど、司法警察員の方が多そうです。そうですね、捜査したこと全部持ってこられると、検察官の方の事件処理もきつくなると思いました。

スク東先生:そうでしょうね。だから、軽微に事件などは、警察で処理できるようです。
検察官が指定した、軽微な窃盗、詐欺、横領など(微罪処分)

ふーん、確かにイメージができれば、条文もよく理解できますね。

スク東先生:はい、こんな感じで整理するとよいでしょう。大事なことは、あんまり難しいことはやらない方がいいです。

なるほど、なんででしょう。

スク東先生:それは、単純なことで、難しいことは本番の限られた時間ではできないからです。

そりゃ、そうです。

スク東先生:だから、記憶に少しでも残るように考えていくけど、難しくはしすぎない。記憶に残すことが目的で、考えることはあくまでも手段ですから。

よくわかりました。

スク東先生:はい、ぜひこんな感じで、コツコツやっていければと思います。それでは、ちょうど、キリがいいので、このあたりで終わりします。この続きはまた、来週お楽しみに。

カテゴリー: 刑事訴訟法 | コメントをどうぞ

刑事訴訟法・令和3年第19問肢アを考えてみよう その1

【前回のあらすじ】

刑法の令和3年第19問肢アの検討を始めていきます。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

まあまあですかね。

スク東先生:そうですか。とにかく、体調には気を付けていきましょう。

では、早速、予備試験令和3年第19問肢「ア.司法警察員は,犯罪の捜査をしたときは,例外なく,速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。」を検討してきます。

まず、結論はどうでしょうか。

これは、誤っています。

スク東先生:そうですね。なんでしょう。

えっと、条文があるようです。(246条但書)

刑事訴訟法第246条
司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。

スク東先生:なるほど、確かに条文があります。したがって、「例外なく」という部分が誤りと。

そういうことです。あれ、何か違和感が・・・。

スク東先生:そうですね。あってはいるんですが、本番、条文確認できませんからね。

もちろん、そうです。準備の段階で、条文を押さえるにせよ何かしら整理することが必要ですね。

スク東先生:はい、こうなってますでわかれば、苦労はありません。工夫が必要になります。どう押さえていきましょう。

やっぱり、「なぜ」ということを考察することでしょうか。

スク東先生:いいですね、「なぜ」を考えるのは、とても大事です。一般に法律は、社会のルールですので、実際に運用がされます。さすがに、現実が混乱するルールはまずいでしょう。

なるほど、そう考えると、一見細かそうなことでも理由が必ずあるはずだと。

スク東先生:そうそう。「運用される側の目線」になって論理を詰めていく。そうすると、細かいことが分からなくても、正解がなんとか推定できるんですよ。

そうか、それだと条文がわからくても解答ができるんですね。

スク東先生:そうなんですが、勘違いしないでほしいのは、条文を知らなくていいわけではないです。もちろん、条文を知っていることが望ましいです。ただ、事前に考えないと、それも難しいですよということです。

うーん、条文の数、多いですものね。まあ、考えることの重要性はわかったのですが、実際どうすればいいでしょう。

スク東先生:なるほど、当然、そこは気になるところです。ということで、肢ア使って早速、詰めていこうと思うのですが・・・。

わかりました、ちょっと私の方でも考えてほしいということですね。

スク東先生:そうですね。少しでも「なぜ」を意識していくのが大事です。そのためには、まずやろうとすることが重要ですからね。ということで、この続きは、またにしましょう。

なるほど、わかりました。ただ、やるにしても、なにか方向性というか考える指針(ヒント)みたいのが欲しいです。

スク東先生:なるほど、いきなりやれって言っても不安ですからね。その気持ちはよくわかります。
ただ、よーく見ると一連の流れの中で、ヒントがあるようです。もう一度思い出してみて整理していってください。それでは、今日の検討はここまでとします。この続きは、また、来週お楽しみに。

カテゴリー: 刑事訴訟法 | コメントをどうぞ

刑事訴訟法・令和3年第19問を考えてみよう

【前回のあらすじ】

刑訴の令和2年の問題をいくつか検討しました。次は、何をやるのでしょうか。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

まあまあですね。

スク東先生:なるほど、そうですか。では、早速、今日も問題をやっていきましょう

〔予備試験令和3年19問〕
〔第19問〕(配点:3)
司法警察員から検察官への事件送致及び検察官の訴追裁量権に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものに1を,誤っているものには2を選びなさい。
ア.司法警察員は,犯罪の捜査をしたときは,例外なく,速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。
イ.刑事訴訟法では起訴独占主義が採られているため,起訴・不起訴について検察官の判断を一切経ることなく,事件が公訴提起されることはない。
ウ.刑法第177条(強制性交等)の罪及びその未遂罪について告訴又は告発をした者は,当該事件につき検察官のした公訴を提起しない処分に不服があるときは,刑事訴訟法に基づき,その検察官を指揮監督する検事正に当該処分の見直しを請求することができる。
エ.検察審査会が,検察官の公訴を提起しない処分の当否に関し,起訴を相当とする議決をしたときは,検察官は,当該議決に従って公訴を提起しなければならない。
オ.告訴又は告発をした者は,当該事件につき検察官のした公訴を提起しない処分に不服があるときは,付審判請求をすることができるが,その対象事件には限定がない。

ふーん、今日は今年の令和3年19問を取り上げるんですね。

スク東先生:あれ、なんか反応が普通ですね。

いやぁ、この前のスク東の勉強会でやったので、それをやるのかなぁと思いました。

スク東先生:なるほど、よく気付きましたね。勉強会で取り上げた問題を題材に復習も兼ねて、議論できればと思います。

なるほど、確か、次回は民法ですね。詳細はこちら

スク東先生:そうですね。確か、7月25日(日)16:00~17:30です。ぜひ、興味がある方はいらしてください。

わかりました。

スク東先生:はい、早速、やっていこうと思ったのですが、本日はとりあえず、予告だけにしておきます。次回から肢アを一緒に考えていきましょう。それでは、今日も時間となりましたので終わりします。
この続きは、また明日お楽しみに。

カテゴリー: 刑事訴訟法 | コメントをどうぞ

刑事訴訟法・令和2年第26問肢オを考えてみよう

【前回のあらすじ】

刑法の令和2年第26問肢エの検討をしました。次は肢オです。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

ボチボチですね。コツコツ頑張らないと。

スク東先生:そうですね。なんだかんだで継続するしかないですからね。

では、早速、検討いきましょう。今日は前回の続きで、肢オです。

〔予備試験令和2年26問〕
次のIないしⅢの【見解】は、「Yに対する保護責任者遺棄致死罪で起訴された甲の公判において,証拠調べの結果,甲がYを遺棄した当時,Yが生きていたか死亡していたかが判明せず,甲に保護責任者遺棄致死罪と死体遺棄罪のどちらかが成立することは疑いないが,どちらであるかは確定できなかった場合に,裁判所は,どのような判決を言い渡すべきか。」という問題に関する考え方を述べたものである。【見解】に関する後記アからオまでの【記述】のうち,誤っているものは幾つあるか。後記,1から6までのうちから選びなさい。
【見解】
Ⅰ,無罪判決を言い渡すべきである。
Ⅱ,保護責任者遺棄致死罪又は死体遺棄罪のいずれかの事実が認定できるという択一的認定をして,有罪判決を言い渡すべきであるが,量刑は,軽い死体遺棄罪の刑によるべきである。
Ⅲ,軽い死体遺棄罪の事実を認定して,有罪判決を言い渡すべきである。
【記述】
ア~エ (略)
オ, Ⅲの見解は,保護責任者遺棄致死罪又は死体遺棄罪のどちらかが成立することは疑いがない状況で,重い保護責任者遺棄致死罪の事実が認定できないのであれば,死体遺棄罪が疑いなく証明されたとするべきであるとする。

これは、正しいですね。

スク東先生:そうですね。どうでしょう。

そうですね。「重い保護責任者遺棄致死罪の事実が認定できないのであれば,死体遺棄罪が疑いなく証明された」とあります。したがって、疑いなく証明された死体遺棄罪となります。

スク東先生:まあ、そうですね。問題文をしっかり読めば難しくありません。焦らずやることですね。

はい、そう思いました。

スク東先生:はい、いいですね。本日もあっさりしてしまいましたが、さっさと終わりしましょう。
それでは、この続きは、また、来週、お楽しみに。

カテゴリー: 刑事訴訟法 | コメントをどうぞ