予備試験28年13問(民法)肢オを検討する 第6回 子の氏を考える(民法791条,民法790条) その1

メルマガ大バナー

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験28年13問(民法)肢オを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験28年13問(民法)肢「オ.16歳の子を持つ母がその子の父との婚姻により氏を改めたため,その子が父母と氏を異にする場合には,その子は,父母の婚姻中に限り,家庭裁判所の許可を得ないで,戸籍法の定めるところにより届け出ることによって,その父母の氏を称することができる。」を検討していきます。

この肢は,どうですか。

考えている

正しいですね。

なるほど,あってますね。どうして,そのように考えるのでしょうか。

東花子さん

条文があったような。

そうですね。確認しましょう。

(子の氏の変更)
第791条
1.子が父又は母と氏を異にする場合には、子は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによって、その父又は母の氏を称することができる。
2.父又は母が氏を改めたことにより子が父母と氏を異にする場合には、子は、父母の婚姻中に限り、前項の許可を得ないで、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによって、その父母の氏を称することができる。
3.子が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、前二項の行為をすることができる。
4.(略)

東さん,相変わらず,良く勉強してますね。

東花子さん

いえいえ,調べたら書いてありました。

そうですか。それだと,すぐに,忘れてダメになってしまいますね。

花子さん

はい,なので,しっかり,この機会に押えられればと考えます。

なるほど,前向きですね。では,本問を検討する前に,前提として,791条1項を考えて見ましょうか。

東花子さん

そうですね。719条2項で,1項を修正しているように見えます。なので,まず,前提を確認した方が良さそうですね。

では,なぜ,791条1項で家庭裁判所の許可が必要なのでしょう。

考えている

勝手にできると,子の福祉に反するからでしょうか。

抽象的には,あってますが,いまいちピンときません。こういう時は,具体的に考えてみたいですね。父母と子の氏が異なるのは,出生後に離婚した場合や出生したけど婚姻していない場合などが考えられます。

東花子さん

確かに嫡出子の氏は,婚姻の際の父母の氏を称することになってます。(790条1項)

そうです。条文も載せておきます。

(子の氏)
民法第790条
1.嫡出である子は、父母の氏を称する。ただし、子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。
2.嫡出でない子は、母の氏を称する。

そして,離婚がなされると,離婚により氏を変更した者は一般に婚姻前の氏に復するので,子と異なる氏になります。(767条1項)

(離婚による復氏等)
民法第767条
1.婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する。
2.(略)

考えている

あと,嫡出でない子の氏は,母の氏を称します(790条2項)。

そうですね。したがって,子と父の氏が異なることになります。子と父母の氏が,異なる具体例は,そんな所で良いでしょう。

東花子さん

はい,でも,このような場合,別に子の氏の変更を自由に認めても良いように思うのですが・・・。

どうしてですか。

東花子さん

はい,離婚して氏を改めたものと子が一緒に生活する。または,婚姻はしてないけど子と父が何らかの事情で一緒に生活することはありえます。

その通りですね。

東花子さん

そうすると,一緒に生活する者の氏が,一緒の方が便利のように思うのですが・・・。

いいですね。その辺りが,父母と子の氏が異なる場合に子の氏の変更を認めている主な理由だと考えられます。もちろん,現代社会は複雑なので,そうとは限りませんが・・・。
まあ,いずれにしても,届出のみの変更は,マズイとされている。だから,791条1項は,家庭裁判所の許可を必要としています。

東花子さん

おそらく,具体的な理由があると思うのですが・・・。うーん。

そうですね。最終的に,さまざまな理由を集約して,子の福祉と一言でいっていると思われます。しかし,ピンとこないので,自分なりに考えて見たいところです。ここが理由がわかれば,本問の791条2項の理由も,すっと分かりますよ。

東花子さん

わかりました。一度,考えてみます。

いい返事です。ぜひ頑張って,自分なりに考えて見てください。大切なことは,イメージをふくらましてみることですよ。
では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。


あなたの,1票が日々の力となります。ぜひ,お役立ていただいた際には,クリックにて応援のほど,よろしくお願いします。

カテゴリー: 親族相続, 平成28年, 民法・商法・民事訴訟法 | コメントをどうぞ

予備試験28年13問(民法)肢エを検討する 第5回 特別養子の養子となる者の年齢(民法第817条の5)

メルマガ大バナー

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験28年13問(民法)肢エを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験28年13問(民法)肢「エ.養親となる者が家庭裁判所に対して特別養子縁組の成立の申立てをした時点で,養子となる者が10歳であるときは,家庭裁判所は,特別養子縁組を成立させることはできない。」を検討していきます。

この肢は,どうですか。

考えている

誤っていますね。

なるほど,あってますね。どうして,そのように考えるのでしょうか。

東花子さん

条文があったような。

そうですね。確認しましょう。

(養子となる者の年齢)
民法第817条の5
第817条の2に規定する請求の時に6歳に達している者は、養子となることができない。ただし、その者が8歳未満であって8歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合は、この限りでない。

東さん,良く勉強してますね。

東花子さん

ありがとうございます。っていうか,少し前にやったじゃないですか。

そうですね。特別養子の養子の年齢については,この前にやりましたね。
前回の内容を詳しく確認したい方は,こちらをご参照ください。

予備試験28年13問肢イを検討する 第4回 特別養子縁組 その2

花子さん

はい,なので,直ぐにわかりました。

いいですね。特別養子縁組は,実方との関係を終了させて,外形上,養子とわからないようにする制度でした。

東花子さん

そうでした。ですので,特別養子の養子となる者の年齢が高いと養子がなされたことが,容易にわかってしまいます。

はい,そうですね。なので,特別養子縁組の制度目的が達成されません。

花子さん

はい,だから,誤っているになります。

はい,良いでしょう。やはり,制度の大枠から,条文を押えることが大事です。ぜひ,意識して勉強しましょう。
では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。


あなたの,1票が日々の力となります。ぜひ,お役立ていただいた際には,クリックにて応援のほど,よろしくお願いします。

カテゴリー: 親族相続, 平成28年, 民法・商法・民事訴訟法 | コメントをどうぞ

予備試験28年13問(民法)肢ウを検討する 第4回 養子縁組(民法797条)

メルマガ大バナー

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験28年13問(民法)肢ウを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験28年13問(民法)肢「ウ.普通養子縁組において養子となる者が18歳であるときは,その法定代理人が,これに代わって,縁組の承諾をすることができる。」を検討していきます。

この肢は,どうですか。

考えている

誤っていますね。

なるほど,あってますね。どうして,そのように考えるのでしょうか。

東花子さん

条文があったような。

そうですね。確認しましょう。

(十五歳未満の者を養子とする縁組)
民法第797条
1.養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。
2.(略)

東さん,良く勉強してますね。

花子さん

いえ,調べてたら書いてありました。

あらら,良くないですね。それだと,すぐ,できなくなるじゃないですか。

東花子さん

まあ,そうなりますね。なので,困ってます

では,一緒に考えてみましょう。15歳未満というのは,14歳以下ですね。

考えている

なるほど,中学2年から3年ですね。

はい,義務教育も終わりの頃です。

東花子さん

うーん,それよりも若いと,養子の意味すら判断できなさそうです。

そうですね,なので,その場合は法定代理人が代諾できるようになってます。

東花子さん

そうすると,18歳の場合,判断能力そのものは,十分ありそうですね。

いいですね,なので本人の意思を尊重して意思表示ができます。

東花子さん

結論は,わかりました。でも,18歳は未成年なので,未熟な判断で意思決定をすることもあると思うのですが・・・。

なるほど,良い指摘です。未成年者の養子の場合,法は,家庭裁判所の許可を必要としてます。

(未成年者を養子とする縁組)
第798条 未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。

東花子さん

なるほど,家庭裁判所の許可を要求して後見的に未成年者を保護していますね。

はい,そうですね。ここは,細かい年齢よりも18歳なので,本人に判断はさせる。そして,未熟な判断の危険に関しては,家裁の許可で考慮されている点を押さえておけば,概ね良いと思います。とにかく,イメージが大事ですね。では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。


あなたの,1票が日々の力となります。ぜひ,お役立ていただいた際には,クリックにて応援のほど,よろしくお願いします。

カテゴリー: 親族相続, 平成28年, 平成28年, 民法, 民法・商法・民事訴訟法 | コメントをどうぞ

予備試験28年13問(民法)肢イを検討する 第4回 特別養子縁組(民法827条の4) その2

メルマガ大バナー

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験28年13問(民法)肢「イ.妻が26歳,夫が19歳の夫婦は,特別養子縁組における養親となることができる。」を検討することになりました。検討の流れで,特別養子縁組の制度が,なぜあるかを確認しました。本日は,制度の大枠から,本問の年齢を整合的に解き明かしてもらえるようです。東さんは,自分で考えることができますでしょうか。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,昨日の続きですね。(詳しくはこちら

考えている

そうですね。私なりに考えてきました。

そうですか。早速,聞かせてもらいましょう。

東花子さん

はい,まず,先生が特別養子となれる子供の年齢をヒントに上げていたので,確認してみました。

おお,いいですね。条文もありますので,一緒に確認してみましょう。

(養子となる者の年齢)
民法第817条の5
第817条の2に規定する請求の時に6歳に達している者は、養子となることができない。ただし、その者が8歳未満であって8歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合は、この限りでない。

なるほど,これから何がわかりますか。

東花子さん

そうですね。基本的には,6歳に達したらダメ,例外の場合でも,8歳未満なので,7歳が最高ですね。

そうですね。なぜだか,分かりますか。

東花子さん

なんでだろう。あれ,考えてきたんだけどなぁ。

なるほど,確か特別養子縁組は,実方との関係を終了させて,養子であることを隠す制度でしたね。

東花子さん

そうです。子の健全な成長を図るためでした。

その場合に,あんまり,特別養子時の子の年齢が高いとどうなりますか。よーく,イメージしてみください。

花子さん

そりゃ,子供の方もこの人は血縁上の親じゃないって気づくでしょうね。

そうですね。結局,子のために実方との関係を隠す制度です。簡単に子供にわかったら,意味がありませんね。

考えている

そうですね。だから,6歳に達するまでとしているのでしょうね。

はい,6歳と言ったら,小学校の1年生くらいです。その位になると,十分,物心がついて自分の親の顔くらいは覚えてますでしょうからね。
あと,義務教育も始まる頃なので,その辺りも影響しているのかもしれません。

考えている

なるほど,意外と深い話なんですね。

そうですね。この位イメージすれば,民法第817条の5の年齢の意味もかなり分かってくると思います。あと,例外に関しては,8歳未満(原則から約2年)であれば,手続なども事情もあるので猶予しましょうということなのでしょう。

東花子さん

小学校低学年くらいであれば,なんとか,大丈夫だろうということでしょうか。

うーん。ここは,さすがに何ともですが,答案に書かない所なので忘れないことが,ポイントです。ですので,それで良いように思います。

考えている

先ほどの,義務教育の件もそうですが,やみくもに覚えても,すぐ忘れるし,いざという時に使えないですからね。

その通りです。また,特別養子縁組の養子の最高齢が7歳だとわかると,養親の年齢が25歳以上なのも説明がつきますよ。

花子さん

もしかして,婚姻適齢が関係しますか。

おお,いいですね。条文も確認してみましょう。

(婚姻適齢)
民法第731条
男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。

東花子さん

なるほど,18+7=25!ぴったりです。

そうですね。男女共通して婚姻できるのは18歳からです。なので,養親を25歳以上としないと,特別養子が7歳で始まった場合に,後で面倒なことになってしまいます。

考えている

確かに,これは,つじつまがあってます。あと,817の4ただし書で,片方は20歳に達していれば良いとしていますね。これは,どうしてでしょう。

そうですね,双方25歳以上が,婚姻適齢からは望ましいのですが,必要以上に私的自治を害してしまいます。そこで,片方だけで,足りるとしたのでしょう。

東花子さん

なるほど,後で特別養子に20歳の方が実親じゃないと分かっても,もう一方の25歳以上の者が,「死別したとか再婚したとか養子にいえば」話が合いますからね。

そういうことです。もう片方が20歳以上で良しとしたのは,これこそ政策的な判断で,養親としての責任を果たせるように,成人であることを要求したのでしょう。

花子さん

そうですね。特別養子縁組は,子供のために行うものです。そもそも養親がその責任を果たせなかったら,本末転倒ですからね。

はい,その通りです。これで,概ね良いと思います。ぜひ,イメージを含ませて勉強してみてください。では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。


あなたの,1票が日々の力となります。ぜひ,お役立ていただいた際には,クリックにて応援のほど,よろしくお願いします。

カテゴリー: 親族相続, 平成28年, 民法・商法・民事訴訟法 | コメントをどうぞ

予備試験28年13問(民法)肢イを検討する 第3回 特別養子縁組(民法827条の4) その1

メルマガ大バナー

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験28年13問(民法)肢イを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験28年13問(民法)肢「イ.妻が26歳,夫が19歳の夫婦は,特別養子縁組における養親となることができる。」を検討していきます。

この肢は,どうですか。

考えている

誤っていますね。

なるほど,そうですね。どうして,そのように考えるのでしょうか。

東花子さん

条文があったような。

そうですね。条文を確認しましょう。

(養親となる者の年齢)
民法第817条の4
二十五歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳に達していない場合においても、その者が二十歳に達しているときは、この限りでない。

良く勉強してますね。知っていたのですか。

東花子さん

いえ,調べてわかりました。

それじゃ,忘れたらすぐダメになるじゃないですか。

考えている

まあ,そうなりますね。

そうですね,意味をしっかり確認していきたいですね。最終的には,政策的な要請になるのでしょうが・・・。

花子さん

そうですね。よろしく思います。

まず,特別養子縁組って,何のためにあるのでしょうか。普通の養子と一番,何が違うのでしょうか。

東花子さん

確か,実方との血族関係が終了しますね。(817条の2第1項)

そうですね。外形上も特別養子縁組をすると養子とわからなくなります。なぜ,実方の血縁関係が終了するのでしょうか。

考えている

子の福祉が理由ではないでしょうか。

なるほど,そうですね。でも,どうして,実方との関係を終了させた方が,子の福祉に繋がるのでしょうか。

東花子さん

なんでだろう。

すいません。表面的に押さえてもダメですよ。もし,自分がある時,養子だと子供心に分かったらどう思いますか。

花子さん

うーん,そりゃショックでしょうね。ビックリすると思います。

そうですね。そうすると,その子の健全な成長に影響がでることがあります。

東花子さん

なるほど,だから,特別養子縁組で,実方との関係を分からなくしているのですね。ようやく,意味が分かりました。

よかったです。やはり,字面で押さえるのではなく,実感として押さえたい所です。それで,制度の意味が分かったところで,本問の年齢について,もう一回検討をしたいのですが・・・。

東花子さん

あれ,どうされましたか。

そうですね。特別養子縁組の制度の大枠を確認したところで,本問の年齢を確認したかったのですが,少し丁寧に解説したいので続きを次に回したいと思います。明日は,特別養子縁組の大枠から,年齢の要件を確認してきたいと思います。

東花子さん

そうですか,わかりました。

東さんも,今の話を参考に年齢について,明日までに,自分で考えてみてください。
ヒントは,そうですね。特別養子にできる子供の年齢と養親の年齢を比較して考えてみると整合性が取れると思います。

では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。


あなたの,1票が日々の力となります。ぜひ,お役立ていただいた際には,クリックにて応援のほど,よろしくお願いします。

カテゴリー: 親族相続, 平成28年, 民法・商法・民事訴訟法 | コメントをどうぞ