予備試験29年8問(民法)を検討しよう 実践編 第1回

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
今日からは,予備試験29年8問(民法)を実践的に検討していきます。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

指名債権の譲渡に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

  • ア.債権譲渡禁止の特約に反して債権を譲渡した債権者は,債務者が譲渡を承諾した場合を除き,同特約の存在を理由に譲渡の無効を主張することができる。
  • イ.債権の譲受人は,譲渡人に代位して債務者に対して債権譲渡の通知をすることにより,その債権譲渡を債務者に対抗することはできない。
  • ウ.抵当不動産の第三取得者が被担保債権の弁済をしたことによって抵当権が消滅した場合,その後,被担保債権の債権者がその債権を第三者に譲渡し,債務者が異議をとどめないで債権譲渡を承諾しても,当該第三取得者に対する関係においては,抵当権の効力は復活しない。
  • エ.債権が二重に譲渡され,第一の債権譲渡について譲渡人が債務者に対して確定日付のある証書によらずに通知をした後に,第二の債権譲渡について譲渡人が債務者に対して確定日付のある証書による通知をした場合,第一の譲受人は債権の取得を債務者にも対抗することができない。
  • オ.債権が二重に譲渡され,確定日付のある証書による通知が同時に債務者に到達したときは,譲受人の一人から弁済の請求を受けた債務者は,同順位の譲受人が他に存在することを理由として弁済の責任を免れることができる。

1.ア イ 2.ア オ 3.イ エ 4.ウ エ 5.ウ オ

早速,いきましょう。まず,肢「ア.債権譲渡禁止の特約に反して債権を譲渡した債権者は,債務者が譲渡を承諾した場合を除き,同特約の存在を理由に譲渡の無効を主張することができる。」からです。どうでしょうか。

考えている

誤ってますね。

そうですね,何ででしょう。

東花子さん

自ら譲渡していて,後で無効を主張するのは単純に矛盾挙動のように思います。

いいですね。無効主張を簡単に認めては取引の安全が害されます。ザックリした判断は大事です。
詳細を復習したい場合,こちらをご確認ください。

予備試験29年8問肢ア 第2回 第3回

この時点で,どの肢が切れますか。

考えている

「3.イ エ」「5.ウ オ」ですね。

はい,背理消去法ですね。ここは,すぐ分かるようにしたいです。

復習したい方は,こちらをご確認ください。
予備試験29年3問実践編第2回

「4.ウ エ」の取扱いは,どうですか。

東花子さん

えっと,論理的にはあり得るんですが,出題傾向からほぼないという話がありました。

その通りです。「ア」が誤りだと分かった段階で,「4.ウ エ」が正解肢になるためには,「ア」「ウ」「エ」の3つが誤りである必要があります。

考えている

そうですね。2つの誤りの組み合わせを選ぶ場合,誤りが2個,正しいが3個が昨今の出題傾向です。

いいですね。ここは,出題傾向が変えられたら終わりなので何ともですが,一応,そのような目線を知っておくと良いでしょう。そうすると,次に検討する肢は何を検討すべきですか。

東花子さん

「イ」か「オ」でしょうか。「1.ア イ」「2.ア オ」のどちらかになりそうなので・・・。

そうですね。どちらを検討していきましょう。配置的に「イ」が,正解に絡む確率がかなり低そうなんですが,まあこっちをやるのが自然の流れになってしまうでしょうね。

考えている

確かに「イ」と「オ」を比べると「イ」が短そうですし,パッと見で内容も「イ」の方がそんなに難しくなさそうです。

その通りです。シビアに確率論からすると「オ」が先なのでしょうが,ここは「イ」でも良いように思います。
この辺りは,各自の答練での感覚に任せたいところです。

花子さん

最終的には,自分の感覚を論理的に構築することが大事なんですね。

まあ,そうでしょう。では,「イ.債権の譲受人は,譲渡人に代位して債務者に対して債権譲渡の通知をすることにより,その債権譲渡を債務者に対抗することはできない。」は,どうでしょうか。

考えている

正しいです。通知の代位を認めると,虚偽の通知がなされる恐れがありますからね。ここは過去にも結構,出題されてます。

いいですね。ここは,即答したいところです。もし,判断に迷った場合,こちらより詳細を復習ください。

予備試験29年8問肢イ 第4回

この時点で,「1.ア イ」が切れます。

東花子さん

なるほど,この時点で残った「2.ア オ」が正解ですね。

いやー,そこは微妙です。確かに確率的にはそれで正しいし,実際もそうなのですが肝心なこと忘れてませんか。

東花子さん

あれー,何かありましたっけ。

いやいや,論理的に考えて,それはおかしいんじゃないですか。
その発想は危険のように思います,よーく考えてください。
そうですね,この辺りで,きりが良いので,今日はここまでとしますか。では,この続きは,また明日お楽しみに。



あなたの,1票が日々の力となります。ぜひ,お役立ていただいた際には,クリックにて応援のほど,よろしくお願いします。

カテゴリー: 平成29年, 平成29年, 民法, 民法・商法・民事訴訟法 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中