予備試験29年8問(民法)肢イを検討する 第4回 債権譲渡通知の代位の可否 (大判昭5.10.10)

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験29年8問(民法)肢イを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験29年第8問(民法)肢「イ.債権の譲受人は,譲渡人に代位して債務者に対して債権譲渡の通知をすることにより,その債権譲渡を債務者に対抗することはできない。」を検討していきましょう。

この肢は,正しいですか,間違ってますか。

東花子さん

正しいですね。

そうですね。どうしてでしょうか。

考えている

判例があるようです。(大判昭5.10.10)

なるほど,良く勉強されていますね。ただ,それだと。

東花子さん

覚えているだけですね。

そうですね。では,しっかり考えていきましょう。まず,どこから行きましょう。

東花子さん

条文ですか。

なるほど,確かにそれはそうですね。条文を確認しましょう。

(債権者代位権)
民法第423条
1.債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
2.(略)

(指名債権の譲渡の対抗要件)
民法第467条
1.指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2.前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

債権譲渡人に通知してもらわないと,譲受人は債権者として,債務者に請求できないですね。

東花子さん

そうですね。通知が債務者に対する対抗要件ですから。(467条)

はい,そうすると,肢の通り,債権の譲受人は,譲渡人に代位して債務者に対して債権譲渡の通知できるとする必要があるのではないでしょうか。

東花子さん

確かに,そうすることで,債権の譲受人は自らの債権を保全できそうです。

しかし,判例は,通知の代位を認めておりません。これはどうしてでしょう。

東花子さん

うーん,虚偽の通知がなされる恐れがあると聞いたことがあります。

そうですね。虚偽の通知が簡単にできると,467条の制度が適正に運用できなり問題です。 したがって,通知の代位を認めないとする必要がありますね。
また,債務者に譲渡の通知をするのは,譲渡人(債務者)の権利ではなく,義務ではないでしょうか。

東花子さん

なるほど,423条1項には,「債務者に属する権利を行使することができる」とあります。譲渡人(債務者)の義務とすれば,譲受人(債権者)が通知を代位できないのもわかりますね。

はい,こんなところで,大丈夫でしょう。利益状況も併せると,理解がしやすいです。ぜひ,イメージを大事にして勉強しましょう。
では,今日は,ここで終わりにします。この続きは,また明日お楽しみに。



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