予備試験28年民法(実践編)を終えて 今後の展開について

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こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,スク東先生と,予備試験28年第1問から第15問まで実践的に検討してきました。一様,一通り終わったようですが,今後どうなるのでしょうかね。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。あれ,今日は,調子がよさそうですね。

花子さん

はい,昨日で予備試験28年第1問から第15問まで,実践的に検討できたので,良かったという感じです。

そうですね。2年分やって,検討方法も分かってきたんじゃないですか。

考えている

そうだといいですが・・・。時間不足になっていた原因は,少しわかったように思います。

テクニックを知っているだけで,点数も少し変わるのではないでしょうか。

東花子さん

そうですね。ギリギリのところで,テクニックが生きてくると思いました。

特に背理消去法は,ぜひ,身に付けてくださいね。背理消去法を復習したい方はこちら。

背理消去法(平成27年第6問を例にして)第2回

東花子さん

頑張ります。

あと,気付いたことはありませんか。

考えている

そうですね。先生も,強調されておりましたが,知識の正確性がポイントだと思いました。

そうですね。知識が不確かだと,結局,タイムロスをしてしまいます。そうならないために,1肢1肢を丁寧に理解する方法が有効でした。

東花子さん

はい,それは思いました。しっかりインプットできてないと,テクニックがかえって害になってしまいます。

良くわかってます。勉強の際は,理解とスピードについて,意識するタイミングを分ける必要があります。スピードに関しては,答練を活用しましょう。

考えている

あと,スクール東京では,アレンジ答練があることを教えてもらいました。

そうですね。これは,過去問を理解しているかを確認できるのでお勧めです。本だけだと,順番を暗記してしまう恐れがあります。この答練では,肢の順番も変えてますので,過去問の定着を確認する上で,丁度いいと思いますよ。

東花子さん

分かりました。ぜひ,答練で訓練したいと思います。

それがいいと思います。たまに,実力がないからといって,答練を敬遠される方がいます。しかし,間違えてを修正をすることで,うまくなります。失敗を恐れずチャレンジして欲しいですね。

花子さん

確かに,本番までに間違いを修正すれば良いですからね。

その通りです。ぜひ,頑張りましょう。

考えている

あと,最後に,明日からは何をやるんですか。

そうですね。どうしようか迷っていたのですが,予備試験平成29年(民法)を丁寧に検討していきたいと思ってます。

花子さん

なるほど,わかりました。よろしくお願いします。

では,今日は,こんなところで終わりにします。それでは,また,明日。お楽しみに。



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カテゴリー: 総論 | コメントをどうぞ

予備試験28年15問(民法)を検討しよう 実践編 第1回

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
今日からは,予備試験28年15問(民法)【司法試験28年33問】を実践的に検討していきます。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。では,早速,問題の検討を始めて行きましょう。
では,問題はこちらです。

共同相続に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

  • ア.共同相続人であるAとBの間で遺産分割協議が成立した場合において,Aがその協議において負担した債務を履行しないときであっても,BはAの債務不履行を理由に遺産分割協議を解除することはできない。
  • イ.共同相続人は,既に成立している遺産分割協議の全部を共同相続人全員の合意により解除した上で,改めて遺産分割協議を成立させることはできない。
  • ウ.共同相続が生じた場合,相続人の一人であるAは,遺産の分割までの間は,相続開始時に存した金銭を相続財産として保管している他の相続人Bに対して,自己の相続分に相当する金銭の支払を求めることはできない。
  • エ.A及びBがCに対して400万円の連帯債務を負担していたところ,Aが死亡し,その妻D及び子Eが相続した場合,Cは,Eに対して,Aの負担していた400万円の債務全額の支払を請求することができる。
  • オ.A,B及びCが共同相続した甲土地の共有持分権をCから譲り受けたDが,A及びBとの共有関係の解消のためにとるべき裁判手続は,遺産分割審判である。

1.ア ウ 2.ア オ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ エ

早速,いきましょう。まず,肢「ア.共同相続人であるAとBの間で遺産分割協議が成立した場合において,Aがその協議において負担した債務を履行しないときであっても,BはAの債務不履行を理由に遺産分割協議を解除することはできない。」からです。どうでしょうか。

考えている

うーん。どうでしょう。

なるほど,少し迷うかもしれません。ここは,保留しておきましょう。次,肢「イ.共同相続人は,既に成立している遺産分割協議の全部を共同相続人全員の合意により解除した上で,改めて遺産分割協議を成立させることはできない。」は,どうでしょうか。

東花子さん

なるほど,これも正直よく分かりませんね。

確かに,よく分からない肢ですね。仕方ないので,ここも保留しましょう。ポイントは,直ぐ次に行くことです。
次,肢「ウ.共同相続が生じた場合,相続人の一人であるAは,遺産の分割までの間は,相続開始時に存した金銭を相続財産として保管している他の相続人Bに対して,自己の相続分に相当する金銭の支払を求めることはできない。」は,どうでしょうか。

花子さん

これは,正しいです。金銭は最後の調整に使いますので。

そうですね。「ウ」の肢は,過去問23-34肢イにもでています。この肢は,即,判断できなければなりません。
そうすると,「1.ア ウ」「5.ウ エ」のどちらかが,正解になりそうです。詳細を復習したい方は,こちらを参照ください。

予備28年第15問肢ウ 第4回

次は,肢「エ.A及びBがCに対して400万円の連帯債務を負担していたところ,Aが死亡し,その妻D及び子Eが相続した場合,Cは,Eに対して,Aの負担していた400万円の債務全額の支払を請求することができる。」ですね。これは,どうでしょうか。

考えている

なるほど,これも正直,迷います。

なるほど,「ア」「エ」どちらかを判断しなければならないのに,両方よく分からない。そういうときは,利益衡量をしていくしかないでしょう。

東花子さん

そうですね。

ここは,いろいろな考え方がありそうですが,比較的「エ」が分かりやすいように思います。例えば,肢「エ」の通り,DEが400万円ずつ相続すると,第三者Cは,債務者の死亡のリスクも負担することなく,むしろ,請求できる相手方が多くなってしまって得しすぎるのではないかと考えられます。

東花子さん

なるほど。

また,通常の連帯債務は,債務者間での共同活動を予定しています。BDEは,共同活動しないでしょう。この点でも,DEに400万円を負担させるのは,酷だと判断できます。
あとは,相続は,分割が通常ですね。

花子さん

そうですね。いろいろな基本知識を総動員して考えると,妥当な結論が導けるように思いました。

はい,なので,肢「エ」が誤りと判断する。こんな感じで,「5.ウ エ」が切れると良いでしょう。肢エについても,従前,検討してます。詳細を確認したい方は,こちらで復習ください。

予備28年第15問肢エ 第5回

この時点で「1.ア ウ」「4.イ オ」が残っていますね。

考えている

はい,ただ,出題傾向からみて,「4.イ オ」は,正解になりずらい。「イ」「ウ」「オ」の3つが正しくなってしまいますからね。

その通りです。時間がなければ,この時点で「1.ア ウ」を正解とすることもありだと思います。
ただ,論理的に,正解を確定したい時もあるかと思います。その場合は,「肢オ.A,B及びCが共同相続した甲土地の共有持分権をCから譲り受けたDが,A及びBとの共有関係の解消のためにとるべき裁判手続は,遺産分割審判である。」を見ます。この肢は,どうでしょう。

考えている

なるほど,これは誤っています。確か,共有物分割手続です。

いいですね。ここは,過去問でも聞かれているので,即答したいところです。
その結果,「4.イ オ」が論理的に切れますので,やはり,「1.ア ウ」が正解となります。もし,正解が出せなかった場合は,こちらより復習ください。

予備28年第15問肢オ 第6回

東花子さん

分かりやすい肢を,確実に切る。そして,分からない肢は保留して,すぐ次に行くのが大事だと改めて思いました。

その通りです。そして,困ったときは,利益衡量をやりましょう。では,今日も時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日お楽しみに。

なお,その他の肢の詳細は,こちらより復習ください。
予備28年第15問肢ア 第2回
予備28年第15問肢イ 第3回



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予備試験28年14問(民法)を検討しよう 実践編 第1回

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
今日からは,予備試験28年14問(民法)【司法試験28年30問】を実践的に検討していきます。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。では,早速,問題の検討を始めて行きましょう。
では,問題はこちらです。

夫婦であるAとBの間に未成年の子Cがいる場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

  • ア.Aが成年被後見人である場合には,Cに対する親権はAの成年後見人とBが共同で行使する。
  • イ.AとBがいずれも18歳である場合には,Cに対する親権は,Aの親権者とBの親権者が共同で行使し,AとBのいずれにも親権者がいない場合には,家庭裁判所がCについて未成年後見人を選任する。
  • ウ.Cが18歳である場合には,Aが死亡し,その後にBの親権が停止されたときでも,Cは,Bの同意を得れば婚姻をすることができる。
  • エ.AとBが離婚し,BがCの親権者となった後に,BがDと再婚し,CがDの養子となった場合には,BとDがCの親権者となる。
  • オ.判例によれば,Aが死亡し,その相続人がBとCの二人であり,BがCの親権者である場合において,BがAを被相続人とする相続につき自ら相続放棄をするのと同時にCを代理してCについて相続放棄をしたときは,B及びCの相続放棄はいずれも有効となる。

1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ

早速,いきましょう。まず,肢「ア.Aが成年被後見人である場合には,Cに対する親権はAの成年後見人とBが共同で行使する。」からです。どうでしょうか。

考えている

誤っていますね。条文もあります(818条1項・3項)。

そうですね。ただ,少し細かいかもしれません。知っていれば理想なのですが,実質的にはどうでしょう。夫婦における親権の共同行使の意味を考えたいです。

東花子さん

愛情が,期待できるかでしょうね。

いいですね。Aの成年後見人は,Cへの愛情は,一般的に期待できないでしょう。その結果,Bに単独で親権を行使させるべきと判断できそうです。詳細を,復習したい方はこちらもご参照ください。

予備28年第14問肢ア 第2回

これで,「1.ア イ」「 2.ア オ」のどちらかが正解になりそうです。
次は,どちらを検討しましょうか。

考えている

「イ」でしょうね。肢の長さが「オ」より若干,短いですから。

そうですね。離れた場所に正解を配置している可能性もあるのですが,肢イが短そうです。無難に肢「イ.AとBがいずれも18歳である場合には,Cに対する親権は,Aの親権者とBの親権者が共同で行使し,AとBのいずれにも親権者がいない場合には,家庭裁判所がCについて未成年後見人を選任する。」をいきましょう。どうでしょうか。

考えている

誤っていますね。

いいですね,なぜでしょう。

東花子さん

細かくは,いろいろケースがあるのでしょうが,少なくともAの親権者とBの親権者が親権を共同行使することは考えにくいです。

なるほど,なぜ,考えにくいのでしょう。

考えている

これらの者に共同行使をさせると,迅速な意思決定が害され,子Cの利益にならないからです。

いいですね。子の福祉という点から具体的に考えている点は,良いと思います。先ほど,いろいろなケースがあるとおっしゃっておりましたが,詳細を確認したい方は,こちらも併せてご参照ください。

予備28年第14問肢イ 第3回 第4回 第5回

花子さん

これで,「1.ア イ」が正解と分かりました。

そうですね。ここで,次の問題に行くのが理想でしょう。

考えている

結局,共同行使は,子の福祉のために行使されるべきかがポイントだと思いました。

はい,そして,親権を共同行使させると,意思決定が遅れるデメリットがあります。その点を押さえると正解が早く出せますね。
では,今日も無事に正解がでましたので,終わりにします。この続きは,また明日お楽しみに。

なお,検討していない肢の詳細はこちらをご確認ください。

予備28年第14問肢ウ 第6回 第7回
予備28年第14問肢エ 第8回
予備28年第14問肢オ 第9回 第10回



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予備試験28年13問(民法)を検討しよう 実践編 第1回

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
今日からは,予備試験28年13問(民法)を実践的に検討していきます。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。では,早速,問題の検討を始めて行きましょう。
では,問題はこちらです。

年齢に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

  • ア.15歳に達した者は,遺言をすることができる。
  • イ.妻が26歳,夫が19歳の夫婦は,特別養子縁組における養親となることができる。
  • ウ.普通養子縁組において養子となる者が18歳であるときは,その法定代理人が,これに代わって,縁組の承諾をすることができる。
  • エ.養親となる者が家庭裁判所に対して特別養子縁組の成立の申立てをした時点で,養子となる者が10歳であるときは,家庭裁判所は,特別養子縁組を成立させることはできない。
  • オ.16歳の子を持つ母がその子の父との婚姻により氏を改めたため,その子が父母と氏を異にする場合には,その子は,父母の婚姻中に限り,家庭裁判所の許可を得ないで,戸籍法の定めるところにより届け出ることによって,その父母の氏を称することができる。

1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ

早速,いきましょう。まず,肢「ア.15歳に達した者は,遺言をすることができる。」からです。どうでしょうか。

考えている

正しいです。条文もありますので・・・(961条)。

そうですね。ただ,少し細かいかもしれません。知っていれば理想なのですが,ここは保留される方もいるように思います。
詳細を復習したい方は,こちらをご確認ください。

予備28年第13問肢ア 第2回

次,肢「イ.妻が26歳,夫が19歳の夫婦は,特別養子縁組における養親となることができる。」はどうでしょうか。

東花子さん

これも,誤っていますね。条文があるので・・・。

なるほど,確かにそうです。ただ,特別養子縁組を勉強されている方が,少ないかもしれません。
現場で,正誤の判断できれば良いのですが,少し悩むかもしれません。ここも保留の方が多かったのではないでしょうか。理解していただくために,以前,検討しましたので,こちらより復習ください。

予備28年第13問肢イ 第3回 第4回-1

仕方ないので,肢「ウ.普通養子縁組において養子となる者が18歳であるときは,その法定代理人が,これに代わって,縁組の承諾をすることができる。」を検討しましょう。どうでしょうか。

考えている

これは,誤りと判断できます。

そうですね。過去問にも出題実績があるので,ここは,間違いなく硬い肢だと思います(797条1項)。実質的に見ても,18歳の場合,かなり成人に近いので,代諾はいらないと判断できそうです。

詳細は,こちらでも指摘してますので,ぜひ,復習にご活用ください。

予備28年第13問肢ウ 第4回-2

これで,「3.イ ウ」「4.ウ エ」が正解となりそうです。

次,肢「エ.養親となる者が家庭裁判所に対して特別養子縁組の成立の申立てをした時点で,養子となる者が10歳であるときは,家庭裁判所は,特別養子縁組を成立させることはできない。」はどうでしょうか。

東花子さん

なるほど,ここも,特別養子縁組の問題ですね。あまり勉強していないですね。

そうですね。どちらかが正解になると思われますので,結局,どらかを判断せざるおえないようです。
どうでしょうか。

考えている

うーん。

なるほど,特別養子縁組と養子が何が違うかを押さえたいですね。わかりますか。

東花子さん

確か,特別養子は,養子であることを隠す制度だったと思います。

そうですね。そうすると,子が成長してしまっては,養子であることを隠しきれませんね。

考えている

なるほど,そうすると,肢エの通り10歳では,特別養子ができないと判断できます。なので,正しい。

いいですね。正確な年齢をわかっていなくても,制度の枠組みから,解答すれば正解を導けます。これで,「4.ウ エ」「5.エ オ」が切れました。あと,「3.イ ウ」の背理消去法で,「1.ア イ」が切れてます。肢エについての詳細は,こちらより適宜,復習ください。

予備28年第13問肢エ 第5回

東花子さん

そうですね。「2.ア オ」「3.イ ウ」のどちらかが正解になります。

ただ,出題傾向を考えると,「2.ア オ」は,正解になりにくいことが分かります。「ア」「オ」「ウ」の3つが誤っていないと正解になりませんからね。

考えている

そうですね。そうすると,時間の関係で,最悪,「3.イ ウ」の選択するのもやむをえないと。

その通りです。もちろん,最初から,これを目指すのはどうかと思いますが・・・。現場では,やむを得ないときもあるでしょう。
まあ,この機会に,しっかり各肢を理解をして既存知識にしたいですね。では,今日も時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日お楽しみに。

なお,検討していない肢の詳細はこちらをご確認ください。

予備28年第13問肢オ 第6回 第7回



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予備試験28年12問(民法)を検討しよう 実践編 第1回

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
今日からは,予備試験28年12問(民法)【司法試験28年26問】を実践的に検討していきます。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。では,早速,問題の検討を始めて行きましょう。
では,問題はこちらです。

委任契約に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

  • ア.委任契約を債務不履行により解除したときは,その解除は,将来に向かってのみその効力を生ずる。
  • イ.準委任契約は,書面でしなくてもその効力を生ずるが,委任契約は,書面でしなければ,その効力を生じない。
  • ウ.受任者がその委任事務処理の必要上負担した債務を委任者に対し受任者に代わって弁済することを請求する権利については,委任者がこれを受働債権として相殺することはできない。
  • エ.委任契約は,受任者の死亡によって終了するが,委任者の死亡によっては終了しない。
  • オ.受任者は,特約がなくとも,委任者に対して報酬を請求することができる。

1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ

早速,いきましょう。まず,肢「ア.委任契約を債務不履行により解除したときは,その解除は,将来に向かってのみその効力を生ずる。」からです。どうでしょうか。

考えている

正しいです。条文もありますので・・・(653条,620条)。

そうですね。ここは,良く出題されているので,即答したいですね。復習したい方は,こちら。

予備28年第12問肢ア 第2回

これで,「1.ア ウ」「2.ア オ」のとちらかが,正解になりそうです。

次は,「ウ」か「オ」のどちらかですね。

東花子さん

そうですね。「オ」の方が短いので,楽かもしれません。

なるほど,確かにそうです。では,「オ」を検討しましょう。肢「オ.受任者は,特約がなくとも,委任者に対して報酬を請求することができる。」は,どうでしょうか。

考えている

これは,誤っています。委任契約は無償が原則なので・・・。

いいですね。ここも,即答できるところです。これで,「2.ア オ」は,切れました。詳細を復習したい方は,こちらをご確認ください。

予備28年第12問肢オ 第7回

これで,「1.ア ウ」「4.イ エ」のどちらかが,論理的に正解となります。
そうですね。「3.イ ウ」は,「1.ア ウ」の際の背理消去法で,「5.エ オ」は,消去法で切れてますからね。
背理消去法は,良く復習しておいてください。

背理消去法(平成27年第6問を例にして)第2回

東花子さん

ただ,出題傾向から見て「4.イ エ」が正解になる確率は低いですね。

その通りです。イエが,正解になるためには,アがすでに正しいので,アイエの3つが正しい肢にならなければなりません。
傾向を見れば分かると思いますが,正しいものを2つ選ぶ問題で,3つ正しい肢が含まれている問題は,殆どありません。

考えている

そうですね。この時点で,「1.ア ウ」の正解の確率が濃厚になってきました。

そうですね。そこまで,踏まえた上で,肢「ウ.受任者がその委任事務処理の必要上負担した債務を委任者に対し受任者に代わって弁済することを請求する権利については,委任者がこれを受働債権として相殺することはできない。」を検討しましょう。
どうでしょうか。

東花子さん

正しいですね。委任事務処理の費用は,本人が負担すべきです。

いいですね。ここは,あまり考えないので,分からない方もいらしたと思います。そういう時は,具体的に考えてみましょう。例えば債権者が貸金の支払いがされないときに,債務者に,受任者として事務費用負担をさせて相殺で回収をするのはいかがなものかという価値判断です。こちらでも,議論しておりますので,復習にご活用ください。

予備28年第12問肢ウ 第4回 第5回

考えている

ただ,先生。もちろん「ウ」が分かれば良いのですが,「イ」,「エ」どちらも,比較的,誤りと判断しやすいように思いました。

なるほど,その視点はいいですね。大切なことは,正誤を正確に判断することです。

東花子さん

そうですね。しかし,判断できない肢が多いと,結果的に時間がかかるので,正確に判断できる肢を増やすことが大事だと思いました。

その通りです。早く正確に判断できる肢を,過去問を通して,どんどん増やしていきましょう。
では,今日も時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日お楽しみに。

なお,検討していない肢の詳細はこちらをご確認ください。
予備28年第12問肢イ 第3回
予備28年第12問肢エ 第6回



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