予備試験27年6問(民法)肢オを検討する 第5回 338条1項

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年6問(民法)肢エまで検討しました。本日から,予備試験27年6問(民法)肢「オ.不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには,工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。」を検討します。では,はじまり,はじまり

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,昨日の続き,肢「オ.不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには,工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。」の検討を初めていきましょう。

この肢は,正しいですか。誤っていますか。

考えている

正しいですね。

そうですよね。正解ですね。どうして,そのように思ったのですか。

東花子さん

調べたら条文にありました。

なるほど,確かに,その通りですね。条文を確認してみましょう。

第338条
1.不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには,工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。この場合において,工事の費用が予算額を超えるときは,先取特権は,その超過額については存在しない。

確かに,条文にはありますが,短答では,条文を確認できないので,実践的ではないですね。知らなければ終わりということなってしまいます。

東花子さん

それは,その通りです。

はい,まあ,この機会に押えるにしても,意味づけをする必要がありますね。そうしないとすぐに,忘れてしまいますから。東さんは,どうして,工事を始める前に費用の予算額を登記しなければならないと思いますか。

考えている

うーん,予算以上に,建物の請負人を保護する必要はないと思います。

なるほど,注文者も,予算以上に担保責任を負うことは酷そうですね。でも,それだけですと,当事者が問題ないとすれば,「工事を始める前にその費用の予算額を登記」する必要はないように思うのですが。

東花子さん

なるほど,そうですね。なんでしょう。

そうですね。後で公示ができるとすると,他の債権者などが,害されそうですね。

東花子さん

そうか。だから,最初に公示をさせることで,第三者の取引の安全を図っているのですね

はい,だいたい,こんなところで良いと思います。細かいところは,出てきた際に,意味づけを行えばよいと思います。
では,今日も時間となりましたので,終わりにします。それでは,また,明日。お楽しみに。



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予備試験27年6問(民法)肢エを検討する 第4回 不動産の先取特権(民法325条,民法339条)

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<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年6問(民法)肢ウまで検討しました。本日から,予備試験27年6問(民法)肢「エ.不動産の保存行為が完了した後直ちに不動産の保存の先取特権の登記をした場合であっても,その先取特権は,その登記より前にその不動産について登記された抵当権に先立って行使することができない。」を検討します。では,はじまり,はじまり

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,昨日の続き,肢「エ.不動産の保存行為が完了した後直ちに不動産の保存の先取特権の登記をした場合であっても,その先取特権は,その登記より前にその不動産について登記された抵当権に先立って行使することができない。」の検討を初めていきましょう。

この肢は,正しいですか。誤っていますか。

考えている

誤っていますね。

そうですよね。誤っているで,正解ですね。どうして,そのように思ったのですか。

東花子さん

確か,不動産の先取特権は,保(ほ),工(こう),買(ばい)の順番だったと思います。

なるほど,よく勉強されております。条文も確認しましょう。

第325条
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の不動産について先取特権を有する。
一  不動産の保存
二  不動産の工事
三  不動産の売買

確かに,あたまのキーワードをとった,語呂ですね。保(ほ)工(こう)買(ばい)って。まあ,あまりお勧めしますが,少しは良いと思います。抵当権は,どこと順位が同じになりますか。

東花子さん

確か,第三順位の不動産の売買と同じだったような。

そうですね。東さん,どうしたんですか。急に詳しくなりましたね。

花子さん

いえいえ,少し予習してきたので・・・。

なるほど,それにしても,いいですよ。条文もそうなってますね。

(不動産保存の先取特権の登記)  第337条 略
(不動産工事の先取特権の登記) 第338条 略

第339条
前二条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。

形式的には,東さんのご指摘通りですが,なぜ,そのように考えるのでしょうかね。

東花子さん

うーん,ピンと来ませんね。

なるほど,それだと,ただ,知っているだけになってしまいます。
では,保存や工事は建物の交換価値のと関係でどのような関係に立ちますか。

東花子さん

そうか,役に立っていると思います。保存は,交換価値を維持する。工事は,交換価値を高める,もしくは,維持すると思います。

その通りです。保存と工事は,建物交換価値の論理的前提となっていますね。ですので,売買より優先的に保護されてます。

東花子さん

なるほど,それであれば,抵当権が,不動産売買との関係では前後で決まるということもわかります。両方とも交換価値を把握する点で,内容がほぼ同じなので,優劣をつける理由はないからですね。

その通りです。このように,意味を考えて押えると,細かい内容も残りやすいですね。
では,今日も時間となりましたので,終わりにします。それでは,また,明日。お楽しみに。



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予備試験27年6問(民法)肢ウを検討する 第4回 動産質権と動産売買先取特権

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花子さんは,予備試験27年6問(民法)肢イまで検討しました。本日から,予備試験27年6問(民法)肢「ウ.動産売買先取特権と動産質権が競合する場合,動産質権は動産売買先取特権より先順位となる。」を検討します。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,昨日の続き肢「ウ.動産売買先取特権と動産質権が競合する場合,動産質権は動産売買先取特権より先順位となる。」を始めていきましょう。結論は,正しいですか,間違っていますか。

考えている

誤っていると思います。

そうですね。良く抑えておりますね。どうしてでしょうか。

東花子さん

なんでか,わかりませんが,記憶に残ってました。

そうですか。実は,この話,依然このブログでも4回にわたって取り上げてますよ。

第1回 心構えと導入編
第2回 条文からの解答
第3回 不動産の売買と抵当権の場合
第4回 利益状況を具体的に考える

東花子さん

やっぱり,なんか,やったような気がしていたんですよ。

そうですね。東さんも,この機会に良く復習して考えてみてください。
あと,忙しい方は,第4回から確認されると良いと思います。また,条文から,体系的に確認されたい方は,第2回から確認ください。
最後に,第1回の導入編は,勉強の心構えが中心ですので,ご興味ございましたら,確認ください。

花子さん

わかりました。(スク東先生,独り言で,誰に言っているのかぁ?まあ,いいか。)

では,キリが良いので,今日はここで終わりにしましょう。それでは,また,明日。お楽しみに。



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予備試験27年6問(民法)肢イを検討する 第3回 担保の随伴性

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<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年6問(民法)肢アを検討しました。本日から,予備試験27年6問(民法)肢「イ.動産売買の先取特権者がその代金債権を第三者に譲渡した場合,その先取特権は代金債権とともに第三者に移転する。」を検討します。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,昨日の続き肢「イ.動産売買の先取特権者がその代金債権を第三者に譲渡した場合,その先取特権は代金債権とともに第三者に移転する。」を始めていきましょう。結論は,正しいですか,間違っていますか。

考えている

正しいですね。

そうですね。なんででしょうか。

東花子さん

被担保債権が移転すると,一緒に担保も移転すると思いましたので。

あってますね。それをなんと言いますか。確認させてください。

東花子さん

確か,担保の随伴性だったような・・・。

そうですね。あってますよ。もっと,自信持ってくださいね。被担保債権と担保権は,もともと別ですが,被担保債権の債権者が担保を実行できるように,担保権も一緒に移転しますね。

東花子さん

なるほど,いざというときに,担保を実行しやすくないと,担保で保護した意味がないですからね。

はい,これは,公示がない先取特権でも,担保物権として認めた以上,同じですね。
この肢は,こんなところで,良いでしょう。では,キリが良いので,今日はここで終わりにしましょう。
それでは,また,明日。お楽しみに。



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予備試験27年6問(民法)肢アを検討する 第2回 一般先取特権の対象(民法306条)

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<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年6問(民法)肢「ア一般の先取特権者は,債務者の財産の中の動産が売却されて買主にその引渡しがされた場合,債務者が取得する代金債権について,その払渡しの前に差押えをしなくても先取特権を行使することができる。」を検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,昨日の予備試験27年第6問民法肢ア「一般の先取特権者は,債務者の財産の中の動産が売却されて買主にその引渡しがされた場合,債務者が取得する代金債権について,その払渡しの前に差押えをしなくても先取特権を行使することができる。」を検討していきましょう。正しいですか。間違っていますか。

考えている

うーん。正しいですね。

そうですよね。あってますね。なぜ,そう考えるのですか。

東花子さん

はい,調べたら,一般先取特権には,物上代位性がないとありました。ですので,代金債権の払渡しは,無関係だと思いました。

なるほど,抽象的には,間違ってはいないと思いますが。なんか,いまいち,ピンときませんね。では,なぜ,一般先取特権は物上代位性が否定されるのですか。

東花子さん

えっ,なんででしょうかね。よく分かりませんね。

そうですね。表面的な説明だと,少し突っ込まれるとわからなくなってしまいます。それは,非常に良くないですね。

考えている

それは,その通りだと思います。

では,質問を変えますが,一般先取特権の内容は何ですか。

東花子さん

たしか,共(きょう)雇(こ)葬(そ)日用(にちよう)だったような。

そうですね。良く抑えられております。共(きょう)雇(こ)葬(そ)日用(にちよう)は,条文の頭をとった語呂ですね。まあ,この覚え方はあまり進めませんが,数個程度なら良いと思います。それで,これらは,なぜ,先取特権で保護されているのですか。

第306条
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 葬式の費用
四 日用品の供給

東花子さん

そうですね。やはり,保護の必要性が高いからだと思います。共益は,全体の債権者のため協力したから,雇用は生活者のため,葬式はできる限り葬式があげられるように。日用品は生活者の保護のためでしょうか。

そうですね。このあたりは,社会通念でざっくり押えれば良いです。では,一般先取特権で共通することは何ですか。先ほどの物上代位性と絡めて考えて見てください。

考えている

うーん。特定物の交換価値を限定せずに,保護すべきということでしょうか。

おお,いいですね。内容から見ても,これらの債権者は,保護の必要性が高いそうです。そこで,一般先取特権者の行使の対象は,債務者の総財産になっております。先ほどのあげた民法306条にも「債務者の総財産について先取特権を有する」と書いてありますね。

東花子さん

確かに。一般先取特権は,その名の通り,一般財産に対して行使できる先取特権なんですね。

はい,ですので,特定物の交換価値の把握を前提とする,物上代位性をわざわざ認める必要はないということになります。

花子さん

なるほど,債権が払渡しにより現金になった後でも,一般先取特権が行使できるのは,債務者の総財産が対象だからなんですね。今,はっきり,わかりました。

そういうことです。これで大丈夫ですね。では,時間となりましたので,終わりします。明日は,肢イです。また,お楽しみに。



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