民法・司法試験令和4年第6問肢アを考えてみよう

今日から,民法司法令和4年6問を検討することになりました。
まずは,肢アからです。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

はい,ぼちぼちです。まだ,若干,寒いですね。

スク東先生:そうですね。3月に入りました。もう少しで暖かくなることを期待しましょう。

では早速,問題の検討を始めていきましょう。

民法司法令和4年6問肢アです。

「ア.Aがその所有する甲建物をBに売却した場合において,甲建物の保存登記が未了であったときは,Bは,自己名義の登記がなくても,所有権の取得を第三者に対抗することができる。」

正解はどうでしょう。

誤りです。

スク東先生:なんででしょう。

条文(177条)です。

スク東先生:なるほど,確認しましょう。

(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
第177条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

177条によれば,Bは,自己名義の登記を具備しないと,甲建物の所有権の取得を第三者に対抗できません。

スク東先生:そうですね。登記が,対抗要件になります。

あれ,今日は珍しく突っ込んできませんね。

スク東先生:はい,不動産の場合,第三者(当事者及び包括承継人以外で登記の欠缺に正当な利益を有する第三者)に対して対抗するために登記が必要なことは,結構,受験生も押さえていると思いますので・・・。

はい,なんとか。不動産では,公示の原則を通して取引の安全を図っています。

スク東先生:その通り!!177条は,民法の中でもよくでる条文です。この機会にしっかり確認しておいてください。

わかりました。

スク東先生:はい,それでは,キリがいいので終わりします。今日はあっさり終わってしまいましたが,基本をこの機会にしっかり確認しておいてください。それでは,また来週お楽しみに。



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