【前回のあらすじ】
今日から,刑法司法令和4年13問(予備試験令和4年第11問)肢イを検討しました。
次は,肢ウからです。
それでは、はじまりはじまり。
スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。
スク東先生:そうですか。いつものことになってしまいますが,体調管理には気をつけてましょう。
では早速,問題の検討を始めていきましょう。
刑法司法令和4年13問(予備試験令和4年第11問)肢ウです。
「ウ.県立高校を中途退学した甲は,母親Aに見せて安心させる目的で,偽造された同高校校長B名義の甲の卒業証書を真正なものとしてAに提示した。この場合,甲には,偽造有印公文書行使罪が成立する。」
正解はどうでしょう。
スク東先生:そうですね。なんでですか。
スク東先生:ふーん。
スク東先生:いやいや,わかるでしょ。それがダメなのは,ここまでの流れでなんとなく。
スク東先生:そうですね。ただ,判例があるでは暗記になってしまいます。どのあたりがポイントになるでしょうか。
スク東先生:はい,それが本問の特殊事情ですからね。いいでしょう。それで,そこから何が言えそうですか。
スク東先生:なるほど,そうですね。条文も載せておきます。ただ,実際,本問では「行使」しているのは,間違いないように見えます。どういう問題意識があって,そんな疑問が生じるのでしょう。
(偽造私文書等行使)
第161条
1. 前二条の文書又は図画を行使した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載をした者と同一の刑に処する。
スク東先生:なるほどね。本問の特殊事情から,問題意識が出せたのはいいのです。ただ,どういう理解があってその問題意識がでてくるのかがわからないと他の問題がでても気づかない恐れがありますね。
スク東先生:おお,いいですね。前向きな回答がでました。自分なりに疑問を追及していくことは大事ですからね。この問題意識は,他問題でもつかえるものなので,ぜひ考えてもらいましょう。
それでは,今日もこの辺りで終わりにします。この続きはまた,来週お楽しみに。