刑法・司法試験令和4年第12問(予備試験令和4年第3問)を考えてみよう その5

【前回のあらすじ】

刑法の司法試験令和4年第12問(予備試験令和4年第3問)を検討することになりました。
③がe.構成要件該当行為であることを確認しました。次は④についてしっかり確認するようです。

では,はじまり,はじまり。

スク東先生:こんにちは,東さん。

スク東先生,こんにちは。

スク東先生:はい,今日も元気そうですね。それでは,早速,前回の続きやっていきましょう。

予備令和4-3・司法令和4-12【状態犯・継続犯】

(以下,省略)

学生C.私は,継続犯は,③(e.構成要件該当行為・f.構成要件的結果)が継続する犯罪であると考えます。私の見解からは,被害者の監禁中に監禁罪の法定刑を引き上げる新法が施行された場合,それ以降の監禁については,④(g.新法・h.旧法)が適用されることになります。
学生A.私は,Cさんの継続犯に関する理解には賛成できません。例えば,行為者が被害者を監禁した後に眠り込んだ場合であっても犯罪は継続しますが,行為者が眠り込んだ後には意思に基づく身体の動静がない以上,Cさんの見解のように理解するのは困難だと考えるからです。

(以下,省略)

スク東先生:今日は,④について整理していきます。まず,結論は,どっちが入りますか。

はい,g.新法となります。

スク東先生:そうですね。それで,なぜ,新法が適用されるのでしょう。

いやー,なんか,こういった場合,新法が適用されるっていうのをどこかで見た記憶があって・・・。

スク東先生:ふーん,そうなんですね。ただ,それは。

はい,本質的ではありませんね。

スク東先生:わかっているじゃないですか。まあ,この知識はマイナーなので,正解がでれば良いという考えもありますが,この機会にきちんと理解したいです。

なるほど。でも,どう考えればいいのでしょう。

スク東先生:そうですよね。結局,ここでは刑事不遡及の原則をしっかり押さえることがポイントになります。

へー,その言葉,聞いたことあるんですが,よくわかっていませんでした。

スク東先生:はい,その気持ちよーくわかります。慣れない言葉は,敬遠しますからね。でも,漢字の意味をよく押さえれば大丈夫,結局,刑事の場合,法規が後で変わっても遡及的に適用しない(不遡及)だということです。

なるほど,そうなんですね。なんでだろう?

スク東先生:いい疑問ですね。刑事法規を遡って適用すると,行為者にとって,不意打ちになるからです。これは,自由保障の見地からみて問題ですよ。

確かに,犯罪者から見て,法律の変更はコントロールできません。勝手にルールを変更されて刑罰が科されるのは,まずいです。

スク東先生:はい,だから刑事不遡及の原則がある。裏を返せば,犯罪行為時の法規が原則,適用されます。そこから考えると,④もわかりますよ。

なるほど,「被害者の監禁中に監禁罪の法定刑を引き上げる新法が施行され」てます。監禁の構成要件該当行為が,行われている途中での新法の施行です。犯罪者は犯罪行為時に,新法の規範に直面してますね。

スク東先生:そうそう。したがって,新法が適用できるというわけです。

はい,よくわかりました。刑事不遡及の原則をしっかり押さえることがとにかく,ポイントだったんですね。

スク東先生:はい,ぜひこの機会にしっかり整理しておいてください。それでは,ちょうど時間となりましたので,今日はこの辺りで終わりします。この続きは,また来週お楽しみに。

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