民法・司法試験令和3年第13問(予備試験令和3年第6問)肢エを検討してみよう その2

【前回のあらすじ】

民法司法令和3年13問肢エを検討しました。難しい肢ということでしたが,そうもいっていられないようです。コツコツやってみましょう。
それでは、はじまりはじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

普通です。

スク東先生:なるほど,そうですか。それは,何よりです。では,早速始めていきましょう。

民法司法令和3年13問肢エですね。

「エ.AがB所有の甲土地を占有して取得時効が完成した後,所有権移転登記がされることのないまま,甲土地にCのための抵当権が設定されてその登記がされた。Aがその後引き続き時効取得に必要とされる期間,甲土地の占有を継続し,その期間の経過後に取得時効を援用した場合は,AがCの抵当権の存在を容認していたときであっても,Cの抵当権は消滅する。」

肢も改めて載せておきます。

はい,前回難しいという話をしていました。

スク東先生:そうですね。だから,実際は別の肢から解くのが正解なのですが,そうはいっても始まりません。ですので,しっかり検討していきましょう。

わかりました。それで,どこから行けばよいでしょうか。

スク東先生:結局,前提から1つずつ確認していく必要がありますね。まず,本件では,Aが甲土地について,一旦,取得時効が成立した後,Aが登記を具備する前に,Cの抵当権が設定されています。このときに,AC間の法律関係はどうなりますか。

AとCは時効関係後の第三者なので,登記の先後できまります(177条)。Cは登記を具備しているのでCが勝ちます。

スク東先生:はい,いいですね。ここは,前提なので,確認だけしておきましょう。その後,Aは,「引き続き時効取得に必要とされる期間,甲土地の占有を継続し,その期間の経過後に取得時効を援用した場合」とあります。これは,どういうことを,いっているのでしょう。

なるほど,AはCに抵当権を対抗されてしまう者です。したがって,Cとの関係で,負けていたAがさらに,時効期間を占有したということになります。

スク東先生:そうなりますね。その場合,原則どういう結論になりますか。

はい,永続的事実状態を尊重する必要があるので,Aが抵当権のない土地を原始取得すると思います。

スク東先生:はい,実際,判例(平成24.3.16)も,抵当権存在の容認していたなど特段の事由がない限り,抵当権が消滅するとしています。ただ,この肢は,特段の事由に該当してしまうので,難しいわけなんですが・・・。

そうですね。確か,162条1項には,「他人の物」と書いてあります。そこで,Aは「自分の物」として占有しているわけですから,そもそも取得時効が成立するのかという論点もありました。

スク東先生:おお,よく勉強されてます。ただ,時効制度の趣旨から,自己の物にも取得時効が成立します。ここまでは,整理できました。

なるほど,最後,特段の事由で結論が抵当権が消滅しないにひっくり返るわけですが,いろいろ前提で確認すること多いですね。

スク東先生:そうなんです。だから,難しい肢だと思うんですよ。ただ,1つ1つ積み上げて考えてく姿勢は,どんな問題でも同じです。

ふーん,ようやく,前提がわかってきました。ただ今回の特段の事由なんですが,どう考えればいいでしょうか。

スク東先生:はい,そこが本題なので,しっかり,整理したいのですが・・・・。

ふーん,いろいろ確認したので,この辺りで切るということですね。

スク東先生:そういうこと,ダラダラ話しても,わからない内容になるだけですからね。今回のように複雑であれば,なおさらです。ということで,今日はこの辺りで終わりしましょう。それでは,また来週お楽しみに。

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