刑法・細かい知識も考えて理解しよう(逃走罪を例にして)その3

【前回のあらすじ】

刑法の司法30-14を検討することになりました。
その際には、問題肢の事情に触れることが必要のようです。
その点を踏まえたうえで、実際に肢を検討してきます。
では、はじまり、はじまり。

スク東先生:こんにちは。調子はどうですか。

東花子さん

そうですね。ボチボチですかね。

スク東先生:なるほど、またコロナが広がってきているので、体調管理には、くれぐれも気を付けていきましょう。早速、前回の続きをしてきます。

司法試験平成30第14問肢1「1.拘置所に未決勾留中の甲は,逃走しようと考え,房内の換気孔周辺の壁を削って損壊したものの,脱出可能な穴を開けられなかった。甲に加重逃走罪の未遂罪が成立する余地はない。」の検討からでした。
他の肢は、今回は使わないので省略しますね。それで、考え整理してこられましたか。

東花子さん

えっと、何の話でしたっけ。

スク東先生:なるほど、なるほど。前回から時間が経ってますからね。あれですよ、現実に脱出可能な穴が開いていないのですが、それも犯罪(加重逃走罪の未遂罪)が成立しちゃうんですか。
という話でしたよ。

東花子さん

そうだった、思い出しました。

スク東先生:良かったです。それで、改めてどうです?

花子さん

うーん、細かいことはわからないのですが、これで加重逃走罪の未遂で処罰できないのは、刑務所の秩序も維持できない。したがって、国家の拘禁作用への具体的な危険が発生していると思いました。

スク東先生:なるほど、いいですね。仮に穴がしっかり開かなかったことを理由に処罰できないと、計画をもってチャレンジしても、おとがめなしとなります。
まあ、損壊罪という手もあるかもしれませんが、罪状から見て違うように思います。

東花子さん

そうですね。逃走がメインですから。

スク東先生:はい、そういうことで、逃走罪で処罰する必要性は明らかなのですが、未遂の成立時期が問題になりますね。ここはどう見ていくのでしょう。

考えている

えっと、実行の着手(43条)の問題ですね。現実的危険性が発生していれば着手ありということで処罰できます。

スク東先生:その通り、よく理解できてますね。また、何をもって現実的危険性が発生したとみるでしょうか?

東花子さん

なるほど、まずは客観ですかね。その上で、主観や計画など諸般の事情を総合考慮して、危険性を認定すればいいと思います。

スク東先生:いいですね。よく整理されてます。その辺りを踏まえると、仮に完全に穴が開いていなくても、逃走を企てて、一連の行為を行っています。この時点で国家の拘禁作用への具体的危険がある、着手があるとなりますね。

考えている

はい、そう思います。よかった無事肢アの検討、終わりました。

スク東先生:ええ、そうですね。実際の処罰の必要性を確認して、その上で、法体系から外れないように整合性を取っていく。こんか感じで、整理しておけばとりあえず大丈夫でしょう。

花子さん

ありがとうございます。こんな感じで、どんどん検討したいと思います。

スク東先生:はい、ぜひ頑張っていきましょう。それでは、今日も時間となりましたので、この辺りで終わりします。この続きはまた来週、お楽しみに。

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