司法試験29年33問(民法)肢アを検討する 第3回 11条ただし書を考える その2

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平成29年予備試験民法(解説編)
平成28年予備試験民法(解説編)
平成27年予備試験民法(解説編)

まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,司法試験29年33問(民法)肢「ア.精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者についても,その者の配偶者が保佐開始の審判を求める申立てをした場合には,家庭裁判所は,保佐開始の審判をすることができる。」を検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速始めていきましょう。
関連条文を載せておきます。

(保佐開始の審判)
第11条
精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。ただし、第7条に規定する原因がある者については、この限りでない。

(後見開始の審判)
第7条
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。

結局,7条の場合に保佐開始の審判請求を認めると,どういう問題があるか整理されましたか。

考えている

そうですね。「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」なので,後見として扱われないと困ると思いました。

なるほど,方向性はいいのですが,もっと具体的に説明してもらえますか。

東花子さん

うーん,ピンときません。

そうですか。それでは確認したいのですが,被保佐人と成年被後見人とで,何が大きく違うんでしょう。

考えている

えっと,被保佐人は,基本的に自分で法律行為を行います(13条)が,成年被後見人は違います(9条)。

いいですね。保佐人は原則,同意権者,成年後見人は法定代理人ですからね。そこは,しっかり押さえたいところです。

花子さん

はい,そう考えると成年被後見人になるべき者が,被保佐人として取扱われると,この者の保護が十分に図れないですね。

そうですね。被保佐人と被後見人の位置づけが全く異なりますからね。そうすると,本来の制度目的が十分に達成されません。

東花子さん

確かに,ですので,そうならないように予め11条ただし書で請求できないようになっているんですね。良くわかりました。

そうですね。こんな感じで,制度の大枠から考えてやれば,条文の意味も合理的に説明できます。
しっかりと,理解されるとよいでしょう。それでは,今日も時間となりましたので終わりにします。
この続きは,また明日,お楽しみに。



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