司法試験29年29問(民法)肢オを検討する 第11回 消費寄託(666条)を考える

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,司法試験29年29問(民法)肢オを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,司法試験29年29問(民法)肢オ「消費寄託における寄託者は,寄託物の返還時期の定めがあるときであっても,いつでも寄託物の返還を請求することができる。」を検討していきます。
結論は,どうですか。

考えている

誤っていますね。

どうしてですか。

東花子さん

条文ですかね。

なるほど,確認しましょう。

(消費寄託)
第666条
1.第五節(消費貸借)の規定は、受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合について準用する。
2.前項において準用する第591条第1項の規定にかかわらず、前項の契約に返還の時期を定めなかったときは、寄託者は、いつでも返還を請求することができる。

(返還の時期)
第591条
1.当事者が返還の時期を定めなかったときは、貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をすることができる。
2.借主は、いつでも返還をすることができる。

消費寄託の場合,消費貸借の条文が準用されてます。法文を見ると,寄託物の返還時期の定めがあるとき,寄託者からいつでも返還請求できるとする規定はないですね。

東花子さん

はい,ですので,契約にしたがい返還時期の期間は,返還請求できないとなります。

なるほど,それで合ってはいますが。

考えている

そうですね。意味を考えないと間違えそうです。実際に返還時期を定めなかったときは,寄託者はいつでも返還請求できるとなっているし・・・。

そうですね。やはり利益状況を把握しないとすぐに忘れてしまいそうです。
ここは,具体的を使って考えてみたいのですが,消費寄託の典型例はなんでしょうか。

東花子さん

うーん,よーわからんですね。

なるほど,そうですか。いろいろ具体的はあるのでしょうが,銀行の預金債権なんかが消費寄託ですよ。

東花子さん

なるほど,そうなんですね。確かに,銀行は預かったお金を第三者に貸することで消費してます。

はい,そこまで見えると666条2項は,パッと分かるんじゃないですか。

考えている

そうか。期限の定めがない場合なので,普通預金をイメージすればいいですね。そりゃ,いつでも返せといえないと寄託者(預金者)は困ります。必要な時に預金をおろせなくなるんだから・・・。

そういうこと,だから666条2項がある。分かってしまえば,迷いません。じゃあ,本肢の期限がある場合は,どうイメージしましょう。

考えている

うーん,期限があるということだから定期預金ですかね。

そういう方向性で大丈夫でしょう。この場合に寄託者からいつでも自由に返還請求を認めると受寄者としてはどうでしょうかね。

東花子さん

なるほど,その間,預かった資金運用できるという受寄者の期待が害されます。

いいですね。だから,本件の場合では,返還請求ができないことになります。

東花子さん

確かに,利益状況を踏まえるよくわかりますね。

はい,表面的に字面を追っても,すぐに忘れてしまうので気を付けましょう。
これでこの肢は大丈夫でしょう。それでは,今日も時間となりましたので終わりにします。
この続きは,また明日,お楽しみに。



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