司法試験29年28問(民法)肢オを検討する 第17回 請負契約の解除を考える(民法641条)大判昭7.4.30 その3

こんにちは,スク東ブログへようこそ。解説編,好評公開中。

平成29年予備試験民法(解説編)
平成28年予備試験民法(解説編)
平成27年予備試験民法(解説編)

まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,司法試験29年28問(民法)肢「オ.請負人が仕事を完成しない間は,注文者は,いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができるが,契約の目的である仕事の内容が可分である場合において,請負人が既に仕事の一部を完成させており,その完成部分が注文者にとって有益なものであるときは,未完成部分に限り,契約を解除することができる。」を検討することになりました。641条の条文の意味を確認したところで,本題を検討することになりました。

では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,始めてみましょう。関連条文も載せておきます。

(注文者による契約の解除)
第641条
請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる。

結局,641条は,仕事完成前について,注文者を保護するためのものでしたね。

考えている

はい,仕事の完成にある程度時間がかかる場合を想定するとわかります。

その通り,利益状況を押えると見えてきます。
それを前提に,本肢にあるように,目的物の一部が完成していて,それが有益である場合に,一部解除ができるのは,なぜでしょうかね。

東花子さん

そうですね。解除は,一般的に遡及的に消滅です。ですので,最初に戻すのが筋ですね。

はい,ただ,本肢のように,有効な部分があるのに,全てをなくさないといけないとすると,無駄が生じます。

東花子さん

確かに,契約の目的から考えても,一部についての解除を認める必要がありますね。

そうですね。そこで,判例は,契約の目的である仕事の内容が可分である場合には,その部分は終了したとらえ,未終了の部分について641条で解除を認めてます。

東花子さん

感覚的にも合う結論だと思いました。

いいですね。正直,この判例を詳しく知らなくても,641条が注文者を保護することを押えていれば,今回の解除も認める方向性であることは推定できますね。

花子さん

制度の大枠が大事なんですね。よく分かりました。

そうですね。あまり,細かいことにいくと応用も利きづらくなります。ですので,気をつけましょう。それでは,今日も時間となりましたので終わりにします。この続きは,また明日お楽しみに。



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