司法試験29年25問(民法)肢アを検討する 第2回 贈与の引渡し(550条)を考える その2

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,司法試験29年25問(民法)肢「ア.書面によらないで動産の贈与がされ,その引渡しがされた場合において,その引渡しが占有改定により行われたときは,贈与者は,贈与を撤回することができる。」を検討することになりました。550条ただし書に占有改定があたるようです。結論は,それでいいのですが,この機会に前提からしっかり理解することになったのでした。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。条文を載せておきますね。

(書面によらない贈与の撤回)
民法第550条 書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。

その後,550条本文の意味を考えてこられましたか。

考えている

ええ,一応。結局,書面によらない贈与契約の拘束力を認めると,贈与者にとって重い負担になると思いました。

そうですね。贈与者は,ただで受贈者にものを渡さないといけません。
例えば,軽い口約束をしたら,常に拘束されるのは酷です。

東花子さん

はい,ですので550条本文は撤回を認めてます。また,受贈者から見ても,契約への期待はそこまで大きくないと思いました。

なるほど,概ね方向性は大丈夫です。ただ,1つだけ注意したいことがありますね。550条本文の撤回は,贈与者だけではなく,受贈者側からも認められてますよ。

考えている

確かに「各当事者」とあります,盲点でした。

そうですね。勘違いするところなので,確認しておきましょう。
受贈者からも撤回できるのは貰う方も,困る場合があるからでしょうね。
イメージできますか。

東花子さん

あまり,ピンときません。

なるほど,そうですか。ここは,いろいろありそうですが,例えば,受贈者として「ただより高いものはない」と考え断りたい場合,やっぱりキチンとした物を購入して,契約目的を達成したい場合などが考えられますね。

考えている

確かに,そう単純な話だけはないのですね。そう考えると,受贈者からも撤回を認める必要がありそうです。

そうですね。ぜひ,ここは確認しておきましょう。
あと,書面によらない場合に撤回を認めているのは,なぜですか。

東花子さん

書面の場合は,慎重になるので,各当事者の契約に対する期待も大きくなるからだと思います。

いいですね,それで大丈夫です。この機会に押さえてましょう。
これで,550条本文は,概ね確認できました。次にただし書もやりたいのですが・・・。

東花子さん

なるほど,ちょうど時間となりましたね。

はい,そういうことです。東さんも明日までに,550条ただし書の意味をしっかり整理しておいてくださいね。
それでは,今日はここまでとします。この続きは,また明日お楽しみに。



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