司法試験29年14問(民法)肢アを検討する 第3回 動産質権と譲渡担保権の複数設定 その2

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まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,司法試験29年14問(民法)肢「ア.同一の動産について複数の質権を設定することはできないが,同一の動産について複数の譲渡担保権を設定することはできる。」を検討することになりました。答えはわかったのですが,題意をとらえきれていないようです。
質権と譲渡担保権の違いが大事のようですが,確認していきましょう。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速始めていきましょう。
忘れないように条文も載せておきますね。

(動産質権の順位)
第355条
同一の動産について数個の質権が設定されたときは、その質権の順位は、設定の前後による。

結局,本条により,質権について順位を設定できますね。

考えている

はい,したがって,設問の前段が誤りでした。

はい,ただ,それだと。

東花子さん

そうですね。わざわざ,質権は順位が設定できない。譲渡担保は設定できると問うている題意がとらえられていないという話でした。

昨日の質問は,ちゃんと把握されてます。出題者も何かを引っかけようとしているはずなんですが,結局,考えてきましたか。

花子さん

一応,やってきました。

なるほど,では,聞かせてもらえますか。

東花子さん

はい,質権は占有担保物権,譲渡担保は被占有担保物権であることが,ポイントのように思いました。

おお,いい指摘だと思います。そこから,どんなことが言えそうですか。

東花子さん

あれ,なんだろう。さっきまで分かっていたのに,おかしいなぁ。

なるほど,そりゃまずいです。そういう事態にならないためには,イメージをしないといけません。
質権設定者は,目的物について占有がないのに質権者に新たに質入ができるんでしょうかね。

東花子さん

そうか。確かに,目的物が手元になければ,質権者に占有を移転できませんね。なるほど,だから質権に順位がつけられないという問題がでているのか。

その通りです。譲渡担保の場合,担保を付けた後でも目的物の占有は,設定者にあるので,質権のような問題はありません。
抵当権と同じようにイメージをすれば良いでしょう。

考えている

なるほど,これではっきり質問の意味が,分かりました。中途半端に制度を押えていると,かえって間違えそうですね。

はい,この肢はそういう嫌らしいところがあります。
ただ,そのような疑問がありながらも,355条の通り,質権にも順位が付けられます。どうして,そんなことができるのでしょうか。

東花子さん

確かに,そこを押えないと,直ぐ間違えることになりますね。うーん,ちょっと考えて見ていいですか。

そうですね。ぜひ,やってみてください。こんな感じで整理しながら,コツコツ考えて積み上げことが大事ですよ。
しっかり,やっていきましょう。
では,今日はここまでとします。この続きは,また明日,お楽しみに。



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