司法試験29年2問(民法)肢イを検討する 第4回 民法20条4項 その1

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,司法試験29年2問(民法)肢イを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,司法試験29年2問(民法)肢「イ.BがAに対し当該売買契約について保佐人の追認を得ることを1か月の期間を定めて催告した場合において,Aがその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは,当該売買契約を取り消したものとみなされる。」を検討していきます。

被保佐人Aが保佐人の同意又はこれに代わる家庭裁判所の許可を得ずにBに対してA所有の甲土地を売り渡したことが前提します。どうでしょうか。

考えている

正しいですね。

なるほど,どうしてでしょうか。

東花子さん

条文があります(20条4項)。

なるほど,そうですね。条文を確認して見ましょう。

(制限行為能力者の相手方の催告権)
第20条
1.制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第17条第1項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
2.制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。
3.(略)
4.制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第17条第1項の審判を受けた被補助人に対しては、第1項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。

確かに,条文上そうですが,しっかり押さえられますかね。

東花子さん

でも,意味をしっかり押さえないと間違えそうです。

はい,条文があるのは,その通りですが,本番は,条文を見れません。したがって,その解答は,現実的ではないということです。

考えている

その通りです。

では,どうして取消されたとみなされるのでしょうか。実際の利益状況を考えて見ましょう。

東花子さん

はい,わかりました。

まず,相手方に催告に対して確答がない場合,一般的に考えるとどう考えるのが,素直でしょうか。

考えている

えっと,えっと,どう考えるのでしょうか。

なるほど,そこから押さえないといけないですね。何も確答がないということは,分からないということになるのではないでしょうか,行動がないわけだから。

東花子さん

なるほど,何にもしてないので,効果は何もない。どちらに転ぶかは確定してないとも考えられそうです。

ただ,それだと,相手方としては,不安定な地位から解放されず,催告した意味がなくなってしまいます。
そこで,どのような効果を発生させるべきかというのが本件の問題です。

考えている

そうか,取消しまたは追認の効果を発生させることで,相手方の地位が安定しますからね。

その通りです。ここは,大前提の理解になるので,しっかり押さえたいところです。その上で,本件の場合,なぜ,取消したとなってしまうのでしょうか。

東花子さん

確かに相手方は,わざわざ催告しているのに取消されると不利になってしまいそうです,うーん,考えていいですか。

そうですね。ぜひ,自分なりに考えて見てください。
では,今日も時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。



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