予備試験29年15問(民法)肢オを検討する 第10回 賃貸人が転借人へ直接義務を負うのか? その2

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験29年15問(民法)肢「オ.賃借人が適法に賃借物を転貸したときは,転借人は賃貸人に対して,賃借物の修繕を請求することができる。」を検討することになりました。
結論は,誤りだとわかったのですが,どうも613条1項の関係でバランスが悪いのではとスク東先生に指摘されました。
利益状況を考えられることになりましたが,どうなるでしょうか。

では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,初めていきましょう。613条1項の条文を確認しておきますね。

(転貸の効果)
民法第613条
1.賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
2.(略)

結局,賃貸人が転借人に対して直接権利を持つ(転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う)が,その逆は発生しない理由わかりましたか。

東花子さん

うーん,考えたのですが良くわかりませんでした。

そうですか。ちょっと,イメージが難しかったですかね。
一緒に考えていきましょう。
賃貸借契約と転貸借契約は別にも関わらず,賃貸人と転借人とが直接,権利義務関係を肯定しうるのはなぜですか。
実質的に考えて見てください。

考えている

賃借人(転貸人)を介しているにすぎないとも,考えられるからでしょうか。

そうですね。今回の修繕義務の場合,転借人から転貸人(賃借人)に,その後,賃借人から賃貸人にそれぞれ請求が行きます。したがって,面倒だから,直接請求を認めてもいいのではということですね。

東花子さん

はい,実際に復代理人と委任者(肢ウ),第三者と受寄者(肢エ)は,その理由で直接権利義務関係が発生してます。

その通りです。同じ問題として出題している以上,出題側として,そこ聞きたいのでしょうね。

東花子さん

うーん,やっぱり賃貸人にだけ転借人への権利(613条1項)が認められるのは納得できません。

なるほど,もう少し具体的に考える必要がありそうです。そもそも,賃貸人が転貸を認める利益状況ってどういうことが考えられるでしょう。別に,賃貸人は初めから転借人と直接,契約を結べばいいじゃないですか。

考えている

確かに,そうですね。なんで,わざわざ転貸するんだろう,考えもしなかった。

いいですね。もちろん自由はありますが,そんな話ではないです。もっと,現実的に考えていってほしいです。
転貸借契約を結ぶときには,賃貸人の承諾(612条1項)が必要です。これは,賃貸人の保護のためですが,どういう時に実際に承諾が行われるのでしょう。もちろん考えられは,ケースさまざまでしょうが,典型的だと思われる場面を想定して貰えますか。

東花子さん

なるほど,そこが分かると,本問の答えもわかるのでしょうか。

そうですね,おそらくイメージができると思います。
ですので,ぜひ頑張ってみてください。それでは,今日はここまでとします。この続きはまた明日,お楽しみに。



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