予備試験29年12問(民法)肢アを検討する 第2回 共同不法行為の請求における時効中断 その1

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験29年12問(民法)肢アを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験29年第12問(民法)肢「ア.CがAに対して本件事故後3年以内に損害賠償を請求する訴訟を提起すれば,CのBに対する損害賠償請求権の消滅時効も中断する。」を検討していきましょう。
事実関係は,以下の通りです。
Aが運転するタクシーとBが運転するタクシーが衝突する交通事故(以下「本件事故」という。)が発生し,Aが運転するタクシーの乗客Cが負傷し,Cに300万円の損害が生じた。本件事故についての過失割合は,Aが4割で,Bが6割であり,Cに過失はなかった。

この肢は,正しいですか,間違ってますか。

東花子さん

間違ってますね。

そうですね。どうしてでしょうか。

考えている

判例があります。(最判昭57.3.4)

なるほど,確かにその通りですが・・・。

東花子さん

はい,それだと,ただ知っているだけですね。

その通りです。では,早速,意味を考えていきましょう。
どの辺りから行きましょう。

東花子さん

条文でしょうか。

いいですね,確認しましょう。

(共同不法行為者の責任)
民法第719条
1.数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。
2.(略)

(連帯債務者の一人に対する履行の請求)
民法第434条
連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。

(時効の中断事由)
民法第147条
時効は、次に掲げる事由によって中断する。
一  請求
二  差押え、仮差押え又は仮処分
三  承認

いろいろ,条文がでてきましたが,ここから何が導けそうですか。

東花子さん

うーん,良くわかりません。

そうですか。まず,本件AとBは,Cに対して共同不法行為(719条前段)を行っています。
細かく言えば,709条なども要件を確認すべきかもしれませんが,ここは割愛します。

東花子さん

確かに,そこは問の前提でしょうからね。

その通りです。こういうところは,サラッと認定して,争点になりそうなところに,意識を向けることが大事です。
それで,719条1項をどのように読めば,良さそうですか。434条,147条1号も併せて考えてください。

東花子さん

719条1項は「連帯」とあります。なので,連帯債務の規定である434条が適用され,請求に絶対効が生じる。その結果,147条1号で,Aに対する請求でBに対する時効も中断すると考えられるということでしょうか。

まあ,そうですね。素直に条文をつなげるとそういうことです。
719条1項は,債権各論の規定です。体系的にも,債権総論の規定が適用されると考えることはできますね。

考えている

はい,確かにそうだとは思うのですが,それだと不正解となってしまいます。

その通りです。ということは,この考え方は取りえないということですが,どうしてでしょう。

東花子さん

うーん。

そうですね。議論すべき視点がでましたので,少し考えてもらいましょう。
それでは,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。



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