予備試験29年9問(民法)肢ウを検討する 第6回 民法508条における弁済期到来の要否【最判平25.2.28】 その1

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験29年9問(民法)肢ウを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験29年第9問(民法)肢「ウ.時効によって消滅した債権を自働債権とする相殺をするためには,消滅時効が援用された自働債権は,その消滅時効期間が経過する以前に受働債権と相殺適状にあったことを要する。」を検討していきましょう。

この肢は,正しいですか,間違ってますか。

東花子さん

正しいですね。

どうしてでしょうか。

考えている

判例があります。(最判平25.2.28)

なるほど,そうですか。良く勉強されてますね。
でも・・・。

東花子さん

はい,忘れたら終わりです。

わかってますね。では,意味を確認しましょう。どの辺りから行きましょうか。

考えている

条文ですね。

まあ,そうですね。確認しましょう。

(時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)
民法第508条
時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。

どうでしょうか。

東花子さん

508条は,「時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合」とあるので,肢にある通り「消滅時効が援用された自働債権は,その消滅時効期間が経過する以前に受働債権と相殺適状にあったことを要する。」のではないでしょうか。

なるほど,そうです。相殺に適するときは,505条1項で「双方の債務が弁済期にあるとき」です。

(相殺の要件等)
民法第505条
1.二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2.(略)

考えている

とういうことは,やはり,本肢は,正しいですね。

まあ,そうなんですが・・・。

東花子さん

はい,問題点がでておりません。

ポイントが分かってきました。どの辺りが問題になりそうですか。

東花子さん

どうでしょう。

なるほど,では,自働債権の弁済期が到来していて,受働債権の弁済期が未到来のとき,相殺をすることはできますか。

東花子さん

一般的にできると思います。受働債権の期限の利益を債務者が放棄すれば良いので。

そうですね。ということは,「消滅時効が援用された自働債権は,その消滅時効期間が経過する以前に受働債権と相殺適状」に現実になくても,自働債権さえ弁済期が到来していれば,相殺することは理論上可能ではないでしょうか。

東花子さん

なるほど,確かにそうです。ようやく,問題の所在がわかりました。

良かったです。結局,この点につき判例は,現実に期限が到来していることを必要としてます。なんででしょう。

東花子さん

うーん,良くわからないので,整理させてもらっていいですか。

そうですね。時間もちょうど良いので,考えてもらいましょう。では,今日はここまでとします。
この続きは,また明日,お楽しみに。



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カテゴリー: 債権総論, 平成29年, 民法・商法・民事訴訟法 パーマリンク

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