予備試験29年8問(民法)肢オを検討する 第9回 確定日付の通知が同時に到達した場合(最判昭55.1.11)

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験29年8問(民法)肢オを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験29年第8問(民法)肢「オ.債権が二重に譲渡され,確定日付のある証書による通知が同時に債務者に到達したときは,譲受人の一人から弁済の請求を受けた債務者は,同順位の譲受人が他に存在することを理由として弁済の責任を免れることができる。」を検討していきましょう。

この肢は,正しいですか,間違ってますか。

考えている

間違っていますね。

そうですね。どうしてでしょうか。

東花子さん

判例があります。(最判昭55.1.11)

なるほど,良く調べてます。ただ,理解しないと,すぐダメになってしまいますね。

考えている

はい,そう思います。

では早速,確認してきましょう。どこからいきましょうか。

東花子さん

条文だと思います。

いいですね。早速,条文を確認しましょう。

(指名債権の譲渡の対抗要件)
民法第467条
1.指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2.前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

どうでしょうか。

東花子さん

うーん。条文上は,467条2項の通知があるので,譲受人は債務者に請求できそうです。

そうですね。通知はありますからね。

東花子さん

はい,ただ本肢のように,通知が同時に到達した場合,債務者は,どちらに弁済すれば良いかわからないと思うのですが・・・。

いいですね。譲受人それぞれが,互いに「第三者」として譲受人の地位を対抗できくなるともいえそうですからね。

考えている

ただ,判例は,他の譲受人がいることを理由に,債務者は支払いを拒めないとしてますね。

はい,なぜでしょうかね。

花子さん

同時に到着という偶然の事情で,譲受人が請求できないのは,確定日付の通知制度の信用が害されるのではないでしょうか。

そうですね。少しでも通知の時期がずれていれば,1名は確実に請求できる。一方で,同時だと誰も請求できないのは,不合理です。

考えている

はい,制度が不安定になり,問題だと思いました。

なるほど,利益状況を踏まえると,請求できる必要がありそうですね。ただ,債務者としては,やはり不安になりませんか。

東花子さん

うーん,そこは,どちらの譲受人に支払っても良いとすれば問題ないと考えました。

いいですね。通知を要した趣旨は,債務者の二重払いの防止にあります。したがって,二重払いの防止ができれば,債務者の不利益もないですからね。

東花子さん

はい,そう思いました。

はい,これで概ね大丈夫でしょう。キチンと理解すれば,自信を持って正解できます。コツコツ頑張っていきましょう。
では,今日はここまでとします。この続きはまた明日,お楽しみに。



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