予備試験28年12問(民法)肢ウを検討する 第5回 費用償還請求権(民法650条)の意味を考える その2

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験28年12問(民法)【司法試験28年26問】肢「ウ.受任者がその委任事務処理の必要上負担した債務を委任者に対し受任者に代わって弁済することを請求する権利については,委任者がこれを受働債権として相殺することはできない。」を検討することになりました。
検討の流れで,費用償還請求権の意味を確認することになったのですが,果たして,東さんはわかるでしょうかね。
では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速ですが,昨日の話は,わかりましたか。

考えている

費用償還請求権(650条1項)が,なぜ発生するかでしたよね,考えてみました。

いいですね。聞かせてください。

東花子さん

受任者が行った法律行為の効果が委任者に帰属します。委任者が利益をうけるので,費用は当然,委任者が出すのが公平からじゃないでしょうか。

そうですね。委任は,代理をイメージすると良いという話を昨日しました。もし,自分で法律行為を相手方と直接行ったら当然に,費用は自分で負担すべきですね。

花子さん

はい,受任者を使うと,委任者が,費用の負担を免れるのは明らかにおかしいと思いました。

そうですね。なので,費用の請求権が発生します。本題は,この債権を受働債権として,委任者が受任者に金銭債権を持っていた場合に相殺できるかでしたね。

東花子さん

そうでした,そうでした。

一般的に,相殺が一方的な意思表示で認められるのは,簡易迅速な決済の必要性と相手方にも不利益が生じないためです。
今回の費用償還請求権は,実際に支払ってもらえる期待が受任者に生じてます。

東花子さん

そうですね,公平を図る必要がありますからね。なので,一方的な相殺を認めると,受任者を害されてしまいます。実際,相殺を認めると,受任者を働かせて債権回収を図る道を委任者に認めてしまうことになり問題だと思いました。

そうですね。イメージがとても重要です。ぜひ,具体的に考えながら押さえましょう。
条文上は,505条1項ただし書にあたると説明すれば良いですね。

(相殺の要件等)
民法第505条
1.二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2.(略)

考えている

なるほど,「性質がこれを許さない」は,明文上明らかではありません。しかし,相殺を一方的に認めると,相手方が害される場合は,ただし書にあたると思いました。

そうですね,そこは,意識しておくと良いでしょう。
では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。

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