予備試験27年15問(民法)肢イを検討する 第3回 包括遺贈(民法990条)

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年15問(民法)肢イを検討することになりました。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,予備試験27年第15問【司法試験27年33問】(民法)肢「イ.包括遺贈を受けた者は,相続財産に属する債務を承継する。」を検討していきます。

この肢は,どうですか。

考えている

正しいですね。

なるほど,あってますね。どうして,そのように考えるのでしょうか。

東花子さん

確か,条文があったような。

なるほど,合ってますね。条文を確認して見ましょう。

(包括受遺者の権利義務)
民法第990条 包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。

確かに,条文があります。「相続人と同一の権利義務を有する」とありますので,相続人に適用される896条と同じになると読めます。

(相続の一般的効力)
第896条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

花子さん

はい,だから債務も承継するのだと思いました。

そうですね。結論としては,その通りだと思います。私も概ねそれで良いと思うのですが,ちょっとだけ,気になるところもありまして。

東花子さん

なんでしょうか,よく分かりません。

いや,遺贈は,遺言で財産を譲るということです。
包括遺贈で債務をお譲りいただいても,包括受贈者は迷惑な気がするのですが・・・。

考えている

まあ,確かに,そうです。

はい,でも,やはり債務も承継してしまいます。ここは,勘違いしそうなので気を付けたいです。

東花子さん

確かに,そうですね。どうすれば,押えられるでしょうか。

そうですね,こういう時は,具体例も押えると理解しやすいですよ。
実際の包括遺贈の具体例としては,内縁の者に包括的に財産を渡したいような場合などが考えられます。

東花子さん

なるほど,確かに内縁の者は,戸籍に載っていないので,相続人でないです。

はい,そこで,遺言者としては,内縁の者に,包括的に遺贈したいと考える場合もありえます。もちろん,特定遺贈でも良いのですが。

花子さん

そうすると,相続人と同じ地位に立って割合的に債務を負うというイメージも何となくわかります。割合的にもらっておいて,債務は承継しないのは公平でないですから。

そのイメージで大丈夫です。
まあ,このような場合は債務を包括受遺者が背負っても,プラスの財産の方が多いと思いますので,比較的,受遺者が困らないと思います。しかし,制度上,よく分からない人にも包括遺贈はできてしまいます。ですので,よく分からない包括遺贈を受けた時は負債も負ってしまうので気を付けましょうね。

花子さん

確かに,遺贈だとかいって喜んでいたら,とんだ災難を受ける恐れがありますね。でも,気をつけろって,どうやって・・・。

はい,危険な時は,包括遺贈を放棄(990条,915条1項)もできますので,安心してください。ただし,3か月以内ですが・・・。

考えている

なるほど・・・って,短い。

そうですよね。だから,制度を知らないと法律的なトラブルが発生する要素が満載な問いだと思います。ぜひ,注意深く押えましょう。

このように,親族相続は,細かいようですが,イメージすると理解が進みます。ですので,ぜひ考えながら勉強してください。
では,時間となりましたので,終わりにします。この続きは,また明日,お楽しみに。



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