予備試験27年12問(民法)肢3を検討する 第5回 民法559条の意味を考える その2

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年12問【司法試験27年24問】(民法)肢「3.貸主が死亡した場合,契約は当然に終了する。」を検討していました。
賃貸借と使用貸借ともに,契約は相続されるので,当然に終了しないことはわかりました。賃貸借は,比較的,相続されることは分かりやすいのですが,使用貸借は,559条があります。
この条文について,意味をしっかり確認することになったのでした。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

東さん,こんにちは。早速,昨日の続きについて検討していきましょう。使用貸借の「貸主」と「借主」で,死亡の際の結論が異なる意味は分かりましたか。

第六節 使用貸借
(略)
民法第599条
使用貸借は,借主の死亡によって,その効力を失う。

東花子さん

うーん,もしかしたら,こうかもと思うことはあります。

そうですか。いいですね。まずは,本肢で直接,問われている「貸主」が死亡した場合から,お聞かせください。

考えている

はい,貸主が死亡したときに当然に終了すると,さすがに,無償であっても,賃借人の目的物の使用収益の期待が害されるように思いました。

なるほど,「貸主」の死亡は,「借主」にとっては,偶然の事情と考えれます。
そこで,契約が当然に終了することは,借主側に不測の事態が発生する可能性があります。

花子さん

はい,だから,相続されるのだと思いました。

結論は,あっているのですが,使用貸借契約の貸主の相続人と借主とは特別な信頼関係がありません。それにも関わらず,相続人は,ただで目的物を借主に貸し続けなければなりませんね。

東花子さん

うーん。それは,そうですが,生前,被相続人が使用貸借契約をしたのだから,その意思を尊重すべきだと思います。

なるほど,一定の説明になっております。他には,使用貸借の場合は,終了の事由も広く認めていることも,理由として考えられますよ。条文を上げておきます。

民法第597条
1 借主は、契約に定めた時期に、借用物の返還をしなければならない。
2  当事者が返還の時期を定めなかったときは、借主は、契約に定めた目的に従い使用及び収益を終わった時に、返還をしなければならない。ただし、その使用及び収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができる。
3  当事者が返還の時期並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも返還を請求することができる。

東花子さん

なるほど,相続人は,特別の信頼関係がない借主に,ただで貸さなければいけないが,597条で一時的なものである。なので,被相続人の生前の意思を尊重して,少し我慢しろということなのですね。

そうですね。これが,使用貸借契約の貸主の相続人よりも「借主」を保護すべき理由と思われます。
一方で,599条の場合(借主の死亡の場合)は,どうなりますか。

東花子さん

条文にある通り終了することとなりますね。貸主の死亡の場合と,利益状況が違うからだとは,思うのですが・・・。あれ,どう考えてきたんだっけ。うーん。

なるほど,ぜひ,思い出してもらいましょう。ヒントは,借主が死亡して相続する場合,いつから相続人は,目的物を使用収益できるのかを考えると良いですよ。
一気に確認をしたかったのですが,時間となってしまったので,終わりとさせていただきます。
では,この続きは,また明日。お楽しみに。



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