予備試験27年5問(民法)肢3を検討する 第4回 255条と958条の3の優劣

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年5問肢2まで検討を行いました。今日からは,予備試験27年5問肢「3.Aが死亡し,その相続人の不存在が確定するとともに,甲土地がAの特別縁故者に対する財産分与の対象にもならなかったときは,Aの有していた甲土地の持分はBに帰属する。」を検討します。甲土地は,AとBが各2分の1の割合で共有しております。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

スク東先生,こんにちは。

こんにちは,東さん。早速,前回からの続きを始めていきましょう。本肢は,正しいですか,誤っていますか。

考えている

正しいですね。

そうですね,あっていますね。問題の所在は,わかりますか。

東花子さん

えっと,どこにあるのだろうか。

あの,問題の所在がわからないで,なんで合っているんですか。この肢は,255条と958条の3の優劣の問題ですよ。
確認してみましょう。

第255条 共有者の一人が、その持分を放棄したとき,又は死亡して相続人がないときは,その持分は,他の共有者に帰属する。

第958条の3
1.前条の場合において,相当と認めるときは,家庭裁判所は,被相続人と生計を同じくしていた者,被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって,これらの者に,清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる。
2.前項の請求は,第958条の期間の満了後三箇月以内にしなければならない。

東花子さん

なるほど,255条,相続人がないときは共有者に帰属する。958条の3は,相続人がいないときに,特別縁故者に財産をあたえる制度で,矛盾してますね。

そうですね。そこで,どちらが,優先するかの問題なんですよ。

東花子さん

そうか,わかりました。それで,本件の場合は,958条の3を優先的に適用するのですね。

はい,結論は,そうなっております。考えられる理由は,どうでしょうかね。いろいろあると思いますが,死亡した時に一番,考慮すべきなのが何かを考えると良いと思います。東さん,わかりますか。

東花子さん

うーん,なんだろう。

えっと,被相続人の意思ですよ。相続財産は,もともと被相続人の財産で,生前は,被相続人の意思で処分できたのですから。

東花子さん

そうか!。そうすると,特別縁故者と他の共有者にどちらに渡すのが被相続人の意思なのかを考えると良いのですね。やはり,被相続人の合理的な意思は,特別縁故者だと思いました。

そうですね。被相続人は,特別縁故者にお世話になっていたのですからね。
また,共有物以外の財産は,特別縁故者に帰属するので,共有物だけ取り扱いを分けるのも不自然です。
255条の規定は,特別縁故者がいなかった場合に,適用されることを予定してますよ。例えば,255条の規定がないと,相続人・特別縁故者がいなかった場合,財産の帰属は,どうなりますか。

花子さん

まさか,国庫に帰属するのではないでしょうか。(民法959条)

そうですよね。さすがに国と共有になるのは,他の共有者の利用権が,かなり制限されます。ですので,255条があると思われますね。意味が分からないときは,なかったら,どうなるかを考える良いですね。ぜひ,勉強の際に,試してください。

では,今日は,キリが良いのでここまでにします。明日は肢4を検討します。お楽しみに。



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