予備試験27年1問(民法)肢2を検討する 第8回 94条2項の第三者の判断方法 その4

こんにちは,スク東ブログへようこそ。まずは,前回までのあらすじから

<前回までのあらすじ>
花子さんは,予備試験27年1問の肢2「Aは,その所有する甲土地についてBと仮装の売買契約を締結し,その旨の所有権移転登記をした。その後,Bがこの事情を知らないCから500万円を借り入れたが,その返済を怠ったことから,Cが甲土地を差し押さえた場合,甲土地の差押えの前にCがこの事情を知ったとしても,Aは,Cに対し,AB間の売買契約の無効を主張することができない。」について,94条2項の善意は,第三者が取引に入った時点で判断することを学びました。どうやら,94条2項第三者には,一般債権者は含まれないが,差押債権者は含まれるようです。94条2項の第三者は,権利外観を信じた第三者の取引安全を図る趣旨なので,本人の作出した外観と,第三者が信頼した外観が一致していることが重要のようです。
この理解を前提に,改めて考えて欲しいとスク東先生に質問されたのでした。では,はじまり,はじまり。

東花子さん

なるほど,こうかなー。

こんにちは,東さん。もう一度考えて見てどうでしたか。

考えている

少し,気づいたことがあります。

そうですか,聞かせてもらえますか。

東花子さん

一般債権者の場合,本人の作出した外観と一般債権者が信じた外観が一致していないのではないでしょうか。

おおいいですね。まず,本人Aの作出した外観は,なんですか。

考えている

Bの甲土地の登記の外観ですね。

そうですね。AB間の甲土地は,仮装の売買契約で無効(94条1項)ですからね。では,500万円を貸した時点では,Cは一般債権者ですが,この時点でCが信じた外観はなんですか。

東花子さん

はい,Cは,一般債権者ですので,Bの責任財産全体だと思います。

そうですよね。債務者Bの責任財産を見てCは,500万円をBに貸していると考えられます。
ですので,Aが作出した外観と,Cが信頼した外観は,一般債権者の時点では一致していないことになりますね。

考えている

そうですね。Aの作出した外観は,Bの責任財産の一部にすぎませんので。

いいでしょう。では,甲土地をCが差押えた時点,いわゆる差押債権者の場合はどうでしょうか。

東花子さん

この場合は,Cは,甲土地の登記を見て,差し押さえているのでAが作出した外観と一致しています。

おお,いいですね。だから,差押債権者になった段階で,94条2項の第三者となる。そして,善意・悪意の判断は,取引行為時で判断する。そうすると,差押えの段階で,本肢のように,Cは,AB間の事情をしっていたとしたら,悪意になりますね。
よって,悪意であれば,もちろん,94条2項の「善意の第三者」にはあたりませんね。

東花子さん

はい,だから,「甲土地の差押えの前にCがこの事情を知ったとしても,Aは,Cに対し,AB間の売買契約の無効を主張することができない」が誤りで,AはCがこの事情を知っていた場合は,AB間の売買の無効の主張ができることになります。

はい,良いと思います。では,今日も時間となりましたので,ここまでとします。明日は肢3です。お楽しみに。



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