代理権と同意権の帰属 第1回

制限行為能力者の制度が,4条~20条で民法にある。
具体的には,未成年者と後見,保佐,補助である。そして,制限行為能力者を保護するために代理権や同意権という制度があるが,そもそも何が違うかは,意外に見落としがちである。
今回,整理してみたので,この機会に確認してほしい。

1.代理権と同意権の帰属
(1)親権者または未成年後見人~未成年者との関係~
 親権者または未成年後見人は,未成年者の代理人である。(824条,859条1項)
 なお,親権者または未成年後見人は,同意権も行使するが(5条1項),同意権者とは一般的にいわない。
 結論:代理権〇,同意権〇

(2)成年後見人~成年被後見人との関係~
 成年後見人は,成年被後見人の代理人である。(859条1項)
 なお,成年後見人の同意権は,法は予定していない。この理解は,出題実績がある。
 結論:代理権〇,同意権×

(3)保佐人~被保佐人との関係~
 保佐人に代理権が,付与されることはあるが,任意である。(876条4)
 保佐人は,被保佐人の同意権者である。(13条)
 結論:代理権△(任意),同意権〇

(4)補助人~被補助人との関係~
 補助人は被補助人に対して,代理権または同意権のどちらか一方がある。(876条の9,17条)
 結論:代理権△(任意),同意権△(任意) ※どちらか一方は必須。

2.代理権と同意権の意味の違い(重要)
一言でいうと,法律行為の主体が違う。
すなわち,代理権の場合は,法律行為を行うのは,代理人である。
同意権者は,あくまでも法律行為を行うのは,制限行為能力者である。

3.最後に
 今回の制限行為能力者における代理権と同意権の帰属,定義を整理した。
 勉強をすると物事を難しくしがちであるが,基本的なことをしっかり押さえてほしい。
 ただ,この関係をなかなか覚えることは大変だと思う。
 そういう方のために,明日,実質的な意味づけをしたいと思います。暗記が苦手な方も多くいると思いますので,ぜひお楽しみに。
 
 暑い日が続きますが,勉強頑張ってください。



応援ありがとうございます。

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